桂口力

桂口力：正確なキックと戦略眼で日本代表を牽引した司令塔

1945年福岡県生まれの桂口力氏は、日本のラグビー史にその名を刻む名選手の一人です。小倉工業高等学校、法政大学とラグビーの道を歩み、卒業後は九州電力に入社しました。

選手として最も輝いたのは、日本代表として活躍した時期でしょう。身長169cm、体重70kgと恵まれた体格ではありませんでしたが、正確無比なキックと優れたゲームメイク能力で日本代表チームの中枢を担いました。

彼のポジションは[スタンドオフ]とフルバック(FB)。いずれのポジションでも、その正確なキックはチームに大きな貢献を果たしました。特に、キックオフやペナルティキック、そして試合を決めるドロップゴールなどで、その正確性は際立っていました。

桂口氏の日本代表キャップ数は5。短い期間ではありましたが、その存在感は非常に大きく、チームメイトや対戦相手から深い敬意を寄せられていました。特に記憶に残る活躍は、1968年のジュニア・オールブラックス戦での活躍でしょう。この試合で桂口氏は、チームの司令塔として、正確なパスとキックで攻撃を組み立て、チームを勝利に導きました。ジュニア・オールブラックスは、ニュージーランド代表のセカンドチームに相当する強豪チームです。この大金星は、日本のラグビー界に大きな衝撃を与え、桂口氏の名を一躍有名にしました。

中学生時代はサッカー部に所属しており、この経験が彼の正確なキック技術の基礎を築いたと言われています。ラグビー選手としての才能に加え、サッカーで培ったキック力は、まさに彼の武器となりました。

選手生活引退後も、桂口氏はラグビー界に貢献し続けています。現在は法政大学ラグビー部OB会九州支部長として、後進の育成に力を注いでいます。母校である法政大学ラグビー部、そして九州電力キューデンヴォルテクスへの貢献も続け、後輩たちを支えています。

桂口力氏の活躍は、日本のラグビー界にとって大きな財産です。正確なキックと優れたゲームメイク能力、そしてリーダーシップは、多くのラグビーファンに感動を与え、日本のラグビー発展に大きく貢献しました。彼の功績は、これからも長く語り継がれていくことでしょう。

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