桑原康雄

桑原康雄（くわはら やすお、1946年12月12日 - 2003年12月6日）は、日本のマンドリン奏者であり、作曲家としてもその才能を発揮した人物です。兵庫県神戸市に生まれ、神戸商科大学（現在の兵庫県立大学）在学中にマンドリンクラブに入部したことが、彼の音楽人生の始まりでした。

彼は比留間きぬ子に師事し、マンドリンの演奏技術を磨きました。1982年にはヨーロッパでデビューを果たし、国際的な舞台で演奏活動を展開しました。彼の演奏は、繊細かつ情熱的であり、多くの聴衆を魅了しました。

演奏活動と並行して、桑原は作曲にも力を注ぎました。彼の作曲作品は、マンドリンオーケストラのためのものが多く、『初秋の唄』や『ノヴェンバー・フェスト』といった作品は、ドイツのフォクト・ウント・フリッツ社やトレッケル社から出版され、ヨーロッパ各地で演奏されるようになりました。これらの作品は、日本の旋律と西洋の音楽理論が融合した、独特の音楽性を持っています。

1975年からは、Ensemble Philmusicaを主宰し、後進の育成にも尽力しました。彼の死後、Ensemble Philmusicaは、教え子であるマンドリニストの横田綾子を中心に活動を続けています。彼の音楽への情熱と指導は、次世代のマンドリン奏者たちに受け継がれています。

桑原康雄の作品は、マンドリン音楽の可能性を広げただけでなく、日本の音楽文化を世界に発信する役割も果たしました。彼の音楽は、今もなお多くの人々に愛され、演奏され続けています。

彼の息子は、人気ロックバンド、ガガガSPのベーシストである桑原康伸です。音楽一家としても知られています。

主な作品

管弦楽曲
マンドリン協奏曲『籟動』
マンドリンオーケストラ
火祭りの踊り
虹の向こうに
初秋の唄
ノヴェンバー・フェスト
レールロードソング
海の嬉遊曲
森の外へ
梨の形の舞曲
イン・ザ・フェンス - アロの街で
マンドリン独奏曲
月と山姥
じょんがら
冬の光
即興詩
無窮動
* 無言の扉

桑原康雄は、その短い生涯の中で、マンドリン音楽の発展に大きく貢献しました。彼の作品は、これからも多くの人々に感動を与え続けるでしょう。

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