桑鶴実

桑鶴実（くわつる みのる）

桑鶴実（1895年9月29日 - 1962年6月27日）は、日本の政治家であり、鹿児島県谷山市（現在の鹿児島市の一部）の初代市長を務めました。谷山市は、市制施行前の谷山町の時代から桑鶴が町長を務めており、市制移行後も初代市長として市政を担いました。

生い立ちと学歴

桑鶴実は、1895年（明治28年）に鹿児島県谿山郡谷山村（現在の鹿児島市和田町）で生まれました。現在の鹿児島商業高等学校である鹿児島商業学校を卒業後、日本大学に進学しました。その後、東京府の職業補導所で助手を務めた後、アメリカに渡り、コロンビア大学で社会科学を学びました。

戦前・戦中の活動

アメリカ留学から帰国後、桑鶴は理化学研究所に勤務し、理研朝鮮鎮南浦工場の総務部長として終戦を迎えました。鎮南浦（現在の北朝鮮南浦特別市）は、当時の日本の工業拠点の一つであり、そこで終戦を迎えたことは、彼の人生において大きな転換点となりました。

戦後の活動と谷山市長就任

終戦後、日本に引き揚げた桑鶴は、米軍政部の経済技術員として、理研の搾油機械の販売に携わりました。その後、鹿児島県人権擁護委員にも選ばれるなど、地域社会にも貢献しました。

1951年、桑鶴は谷山町長選挙に立候補し、当選しました。1955年には再選を果たし、その手腕を発揮しました。1958年、谷山町は市制を施行し、谷山市となりました。これにより、桑鶴は谷山市の初代市長となり、新たな市政の舵取りを任されることになりました。1959年の初の市長選挙でも当選し、市民の信頼を得ていました。

死去

桑鶴実市長は、1962年、在任中にその生涯を閉じました。谷山市の発展に大きく貢献し、初代市長としてその基礎を築いた功績は、今もなお語り継がれています。

参考文献

人事興信所 編『人事興信録 第21版 上』人事興信所、1961年。
谷山市誌編纂委員会『谷山市誌』谷山市市役所、1967年。
http://www.city.kagoshima.lg.jp/kikakuzaisei/kikaku/seisaku-s/shise/shokai/shishi/taniyama.html。

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