桜庭吉彦

桜庭吉彦（さくらば よしひこ）は、1966年9月22日生まれの、秋田県潟上市出身の元ラグビー選手であり、現在は指導者として活躍しています。現役時代のポジションはロックで、その卓越した身体能力と不屈の精神で、日本のラグビー界に大きな足跡を残しました。

秋田工業高校時代、桜庭は当初野球部に所属していましたが、ラグビー部顧問の熱心な誘いを受け、2年生からラグビーを始めました。驚くべきことに、ラグビー転向後わずか数ヶ月で花園（全国高校ラグビー大会）に出場を果たし、3年生の時には見事優勝を成し遂げました。その才能は早くから開花し、高校卒業後には、当時日本ラグビー界を牽引していた新日本製鐵釜石製鉄所ラグビー部（後の釜石シーウェイブス）に入団しました。

新日鐵釜石では、かつての黄金時代は過ぎ去っていたものの、桜庭はチームの中心選手として活躍し、チームを支え続けました。また、選手生活と並行して、法政大学通信課程を卒業するなど、勉学にも励みました。

1986年からは日本代表にも選出され、キャップ43を獲得。キャップ戦以外も含めると、日本代表として100試合に出場した唯一の選手です。ワールドカップにも1987年、1995年、1999年と3大会連続で出場し、世界の大舞台でその実力を発揮しました。

2001年に新日鐵釜石は「釜石シーウェイブス」と名称を変更。シーズン後、桜庭は一旦現役を引退し、ヘッドコーチに就任しました。2003-04シーズンには、チームを19年ぶりとなる日本選手権出場に導くなど、指導者としてもその才能を発揮しました。

その後、2005年に現役復帰。選手兼コーチとしてチームを牽引しましたが、2006年に再び退任し、チームアドバイザーとなりました。桜庭は、第1回ラグビーワールドカップに出場した日本代表選手の中で、最も長く現役を続けた選手の一人としても知られています。

長年にわたり、選手、指導者として、常に釜石ラグビーの第一線で活躍し、その情熱と献身的な姿勢は、多くの人々に感銘を与えています。現在では、釜石シーウェイブスのゼネラルマネージャーとして、チームの発展に尽力しています。彼の功績は、釜石ラグビー、そして日本ラグビーの歴史に深く刻まれています。

主な所属チーム

秋田工業高校ラグビー部
新日本製鐵釜石製鉄所ラグビー部（現 釜石シーウェイブス）
ラグビー日本代表

主な実績

高校ラグビー全国大会優勝 (秋田工業高校)
日本代表キャップ43
ラグビーワールドカップ出場 (1987, 1995, 1999)
日本選手権出場 (釜石シーウェイブス)

その他

法政大学通信課程卒業
* 第1回ラグビーワールドカップ日本代表で最も長く現役を続けた選手

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