梛野素子:ハリウッドと日本の特撮を繋ぐスタントウーマン
梛野素子(なぎのもとこ)氏は、日本のスタントウーマン、スーツアクトレスとして国内外で活躍する第一人者です。
1972年10月30日、
新潟県生まれ。現在は
アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルスを拠点に活動しています。
ヒーローショーから世界へ
北海道札幌藻岩高等学校卒業後、ヒーローショーの
アルバイトをきっかけに上京。アトラクティブ・アクション・クラブに所属し、卓越した技術と容姿で人気を博しました。その後、
香港を経て
アメリカ合衆国へ移住。労働ビザ取得に苦労したものの、持ち前の才能と努力でハリウッドへと進出を果たします。
梛野氏のキャリアにおいて大きな転換期となったのは、アメリカの人気特撮シリーズ『
パワーレンジャー』への参加です。中でも『
パワーレンジャー・ワイルドフォース』からの出演は、日本人スタントウーマンとして同シリーズ初参加という快挙でした。その後も『
パワーレンジャー・S.P.D.』で山下純氏が登場するまで、女優の吹き替えとスーツアクトレスを一人で務めるなど、多大な貢献を果たしています。複数の『
パワーレンジャー』シリーズで様々な役柄を演じ、その高い技術力と献身的な姿勢は制作陣から高く評価されました。
多くの作品への参加
『
パワーレンジャー』シリーズ以外にも、日本の特撮作品への出演実績は豊富です。代表的なものとしては『ウルトラセブン』、『
ウルトラマンティガ』、『
ウルトラマンダイナ』、『
ウルトラマンガイア』、『
仮面ライダーW』などのウルトラシリーズや仮面ライダーシリーズへの参加が挙げられます。これらの作品において、怪獣や宇宙人、敵役といった重要な役どころを数多く演じ、作品の完成度に大きく貢献しました。
国内作品では、『
電光超人グリッドマン』、『金田一少年の事件簿』、『GTO』、『
ケイゾク』など、幅広いジャンルの作品に出演。スタントだけでなく、一部の作品では重要な役柄も演じています。また、『ウィケッド・ゲーム』では女優として出演し、同作品で監督を務めた
坂本浩一氏と
2002年に結婚しています。
ハリウッドでは、『
トゥルーブラッド』、『MARVEL
エージェント・オブ・シールド』、『スコーピオン』などの海外ドラマにも参加。日本とハリウッドの双方で、スタントウーマンとして第一線で活躍し続けています。
さまざまな役柄と技術
梛野氏の活動は多岐に渡ります。スタントだけでなく、スーツアクトレス、モーションキャプチャー、吹き替えなど、高い技術と経験を活かした幅広い演技で知られています。その高い身体能力と演技力は、多くの監督や制作陣から信頼を得ており、数々の作品で重要な役割を担ってきました。
私生活
夫は、スタントマン、アクションコーディネーター、映画監督として著名な
坂本浩一氏です。
2002年の結婚後、
ニュージーランドでの生活を経て、現在は
ロサンゼルスを拠点に活動しています。
誤記について
一部資料では、氏名を「椰野素子」と誤記されている場合があります。正しくは「梛野素子」です。
まとめ
梛野素子氏は、長年にわたり日本の特撮作品とハリウッド作品双方で活躍する稀有な存在です。その類まれな才能と努力、そして国際的な視野は、日本のスタント業界、そしてエンターテイメント業界全体に大きな影響を与え続けています。今後の更なる活躍にも期待が高まります。