森川智喜

森川智喜

森川智喜（もりかわ ともき、1984年 - ）は、日本の小説家であり、推理作家としても知られています。香川県で生まれ、京都大学理学部を卒業後、同大学院理学研究科物理学専攻の修士課程を修了しました。大学時代には京都大学推理小説研究会に所属し、文芸創作の道を歩み始めました。

経歴

京都大学在学中には、推理小説研究会で機関紙「蒼鴉城」に多くの犯人当て小説や中短編小説を発表しました。これらの初期作品は、2011年に同人誌『森川智喜作品集』としてまとめられています。

2008年5月には、遠井夜空名義で発表した『マジカルランプ 名探偵三途川理と魔法のための魔法による魔法の呪文』で、第4回講談社BOX新人賞“流水大賞”のあしたの賞を受賞しました。

同年12月、講談社BOXの文芸誌『パンドラ』の「下剋上ボックス」コーナーに短編「ゴーストスクール 名探偵三途川理と長い長いお別れ」が掲載され、読者アンケートでの高い人気を得て、単行本デビューの機会を掴みました。

2010年7月、『キャットフード 名探偵三途川理と注文の多い館の殺人』が講談社BOXから刊行され、作家としてデビューを果たしました。そして2014年5月には、『スノーホワイト 名探偵三途川理と少女の鏡は千の目を持つ』で第14回本格ミステリ大賞（小説部門）を受賞。デビュー後2作目、かつライトノベルレーベルからの刊行作品での受賞は史上初の快挙でした。

作品の特徴と魅力

森川智喜の作品は、ミステリーとしての緻密な構成と、独特な世界観、魅力的なキャラクターが特徴です。「名探偵三途川理」シリーズは、特に人気が高く、ユーモアと本格ミステリーが融合した作風が多くの読者を魅了しています。また、ライトノベル的な要素を取り入れつつ、本格ミステリーとしての読み応えも兼ね備えている点が、従来のミステリーファンだけでなく、幅広い層からの支持を集めています。

主な作品

名探偵三途川理シリーズ

キャットフード 名探偵三途川理と注文の多い館の殺人（講談社BOX、2010年）
スノーホワイト 名探偵三途川理と少女の鏡は千の目を持つ（講談社BOX、2013年）
踊る人形 名探偵三途川理とゴーレムのEは真実のE（講談社BOX、2013年）
ワスレロモノ 名探偵三途川理 vs 思い出泥棒（講談社タイガ、2016年）
トランプソルジャーズ 名探偵三途川理 vs アンフェア女王（講談社タイガ、2016年）
バベルノトウ 名探偵三途川理 vs 赤毛そして天使（講談社タイガ、2017年）

その他の作品

一つ屋根の下の探偵たち（講談社、2013年）
半導体探偵マキナの未定義な冒険（文藝春秋、2014年）
なぜなら雨が降ったから（講談社、2014年）
未来探偵アドのネジれた事件簿 タイムパラドクスイリ（新潮文庫nex、2014年）
トリモノート（新潮文庫nex、2016年）
レミニという夢（光文社、2016年）
そのナイフでは殺せない（光文社、2019年）
死者と言葉を交わすなかれ（講談社タイガ、2020年）
動くはずのない死体 森川智喜短編集（光文社、2023年）

関連人物

円居挽：京大推理小説研究会の先輩であり、森川氏の近況がTwitterで報告されることもあります。

外部リンク

* 森川智喜 (@feliscibus) - X（旧Twitter）

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