椅子山 (潜水艦母艇)

椅子山（いすざん）

概要

椅子山は日本海軍の潜水艦母艇であり、その艦名は日清戦争および日露戦争の戦場となった高地「椅子山」に由来しています。元々はロシアの客船として設計され、旅順と大連の間を運行していた船でした。この艦は1905年に日露戦争の影響で捕獲され、翌年7月23日に雑役船「椅子山丸」として命名されました。1920年には特務艇に編成され、「椅子山」という名称に改名されましたが、最終的に1922年に除籍されました。

船歴

椅子山は元々200トン級の小型船として運行されており、戦争の激動の中でその運命を変えました。日露戦争中に、ロシア側の艦が日本海軍によって捕獲されたことは、戦争の背後にある厳しい状況を物語っています。捕獲後、椅子山丸は日本海軍に加わり、潜水艦を支援するための艦艇としての役割を担いました。

1906年には、艦の改修と役割変更が行われ、「椅子山丸」として正式に運用されるようになりました。その後、特務艇に編成されることにより、潜水艦の運用に関して重要な任務を果たすことになりました。この艦艇の運行は、潜水艦作戦の支援や補給に寄与し、海上戦力としての日本海軍の活動を支える一端を担いました。

椅子山丸から椅子山へ

椅子山丸が特務艇に編成された際に改名され、より特化した目的のために運用されました。この改名は日本海軍の内部で大きな意味を持ち、潜水艦活動の強化を示すものでもありました。その後、椅子山は日々の任務を遂行し、潜水艦に必要な支援を行っていました。しかし、悲しいことに1922年に除籍され、椅子山の海軍での歴史は幕を閉じることになります。

関連艦艇

同じく日本海軍に属していた案子山丸（あんしざんまる）も、日露戦争で捕獲されたロシア船です。この艦は椅子山と同じく地名に基づいて命名され、その名の由来は「テーブル山」にあります。案子山丸は雑役船に編入されたものの、特務艇へは編成されませんでした。

終わりに

椅子山は日本の海軍史において重要な役割を果たし、艦船の運命が戦争にどれほど大きく影響されたかを示す一例です。戦争の歴史を考察する際には、こういった艦船の存在もまた、忘れてはならない一部であると言えるでしょう。

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