植山幸亮

植山 幸亮

1981年4月30日、大阪府東大阪市に生まれた植山 幸亮（うえやま こうすけ）は、日本の元社会人野球選手であり、現在は指導者として活動しています。右投右打の内野手として、社会人野球界で顕著な実績を残しました。

アマチュア時代

東大阪市立縄手北中学校を卒業後、野球の名門であるPL学園高等学校に進学しました。高校時代は投手としてチームを牽引し、3年生だった1999年春にはエースとして第71回選抜高等学校野球大会のマウンドに立ちました。この時のチームには、後にプロ入りする田中一徳氏や田中雅彦氏らが同期として名を連ねています。

高校卒業後は法政大学へ進学し、大学で内野手へと転向しました。大学では、その恵まれた体格ながら堅実かつ緻密な守備に加え、パンチ力のある打撃も兼ね備えた内野手として存在感を示しました。大学野球の主要大会である全日本大学野球選手権大会にも出場するなど、中心選手の一人として活躍しました。大学の同期には新里賢氏がいました。

社会人野球選手として

大学を卒業した2003年、社会人野球の強豪である三菱ふそう川崎に入社しました。しかし、チームは前年に発生した不祥事の影響で、植山氏が入社した年の5月から活動自粛を余儀なくされました。このため、ルーキーシーズンはチームとしての活動が大幅に制限され、個人としてもほとんど実戦の機会を得られないまま終わりました。

捲土重来を期した翌2004年シーズン、チームが活動を再開する中で、植山氏はその実力を発揮し、レギュラーポジションを獲得しました。特に2005年に開催された第76回都市対抗野球大会では、神奈川第1代表として出場したチームのメンバーとして、全試合に9番・三塁手としてスターティングメンバーに名を連ねました。この大会での打率は.333ながら、2本塁打、12打点という驚異的な勝負強さを随所で見せつけ、チームの2年ぶりとなる都市対抗優勝に大きく貢献しました。この活躍が高く評価され、大会最優秀選手に贈られる橋戸賞を受賞するという栄誉に浴しました。通常、クリーンアップを打つような打者が受賞することが多い橋戸賞を、9番打者が打撃内容を評価されて獲得することは極めて異例のケースであり、植山氏の勝負強さが際立っていたことを物語っています。この年の活躍により、社会人ベストナイン（三塁手）にも選出されました。

2008年シーズン終了後、所属する三菱ふそう川崎野球部が休部することになったため、2009年に東京ガスに移籍しました。東京ガスでもチームの中心選手として活躍し、チームが8年ぶりに都市対抗本大会へ出場することに貢献を果たしました。その後は社業に専念することとなりました。

日本代表キャリアと指導者として

社会人野球選手としてプレーする傍ら、日本代表としても活躍しました。2006年には、第23回ハーレムベースボールウィーク日本代表、そして同年の第15回アジア競技大会野球日本代表に選出され、国際舞台での経験も積んでいます。

現役引退後は社業に従事していましたが、2024年シーズンより、かつてプレーした東京ガス硬式野球部のコーチとして、再びグラウンドに戻り、後進の指導にあたっています。選手として輝かしい実績を残した経験を、若い世代に伝えています。

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