楳図かずお恐怖劇場 ルルティア・トラックス

楳図かずお恐怖劇場の世界観を彩るサウンドトラック

2005年6月22日に発売された『楳図かずお恐怖劇場 ルルティア・トラックス』は、漫画家・楳図かずお氏のデビュー50周年を記念して制作された映画『楳図かずお 恐怖劇場』のサウンドトラックアルバムです。全15曲を収録し、ルルティアが作曲・作詞（一部楽曲）を手掛け、佐藤鷹氏が編曲を担当しています。

このアルバムは、単なる映画音楽の集大成というだけでなく、ルルティア氏にとって、過去には映画音楽に楽曲提供した経験はありましたが、自ら音楽監修を務めた初めての作品という点で大きな意味を持ちます。また、東芝EMIから発表された最後の作品という点でも、特別な位置づけにあると言えるでしょう。

映画の世界観を音楽で表現

収録されている楽曲は、映画『楳図かずお 恐怖劇場』のオープニングテーマ「蝶ノ森」とエンディングテーマ「コバルトの星」のシネマバージョンをはじめ、映画の各エピソードで使用された楽曲が網羅されています。それぞれの楽曲は、映画に登場する様々なエピソード、例えば「まだらの少女」「ねがい」「DEATH MAKE」「蟲たちの家」「プレゼント」などに関連付けられており、それぞれのシーンを鮮やかに想起させます。

例えば「トロイメライ (まだらの少女)」や「neo (まだらの少女)」、「コバルトの星 (まだらの少女)」は「まだらの少女」というエピソードを象徴する楽曲であり、「ハレルヤ (プレゼント)」や「僕らの箱庭 (プレゼント)」は「プレゼント」というエピソードに関連付けられています。このように、各楽曲は映画の各エピソードと密接に結びついており、映画を視聴した者にとっては、音楽を聴くことで再び映画の世界観に浸ることができるでしょう。

さらに、「蝶ノ森 (O.P.テーマ -cinema track-)」と「コバルトの星 (E.D.テーマ -cinema track-)」は、映画のオープニングとエンディングを飾る重要な楽曲であり、映画全体の雰囲気を決定づける役割を担っています。これらの楽曲は、映画の導入部と締めくくりを象徴するものであり、リスナーに強い印象を与えます。

アルバムのデザインとボーナスコンテンツ

アルバムのブックレットには、楳図かずお氏の代表作の一つである「まだらの少女」のイラストが使用されています。楳図氏独特の画風と、ルルティア氏の音楽が見事に融合した、視覚的にも魅力的な作品となっています。

また、CD-EXTRAとして、『楳図かずお 恐怖劇場』の予告編トレーラーが収録されています。これは、映画をまだ観ていない人にとっては、映画の内容を垣間見ることができる貴重なコンテンツであり、映画に興味を持つきっかけとなるでしょう。

まとめ

『楳図かずお恐怖劇場 ルルティア・トラックス』は、映画『楳図かずお 恐怖劇場』の世界観を余すことなく表現したサウンドトラックアルバムです。ルルティア氏の音楽と楳図かずお氏の画風が融合した、唯一無二の作品と言えるでしょう。映画ファンはもちろん、ルルティア氏の音楽ファンにとっても、必聴のアルバムです。

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