楽靖宜

楽靖宜（らく せいぎ、Le Jingyi、1975年3月19日生まれ）は、中国出身の元競泳選手です。

経歴

上海で生まれた楽靖宜は、17歳で1992年のバルセロナオリンピックに初出場しました。この大会では、4×100m自由形リレーで中国チームの第1泳者として出場し、銀メダル獲得に貢献しました。この実績を機に、彼女は1990年代の中国を代表する競泳選手へと成長を遂げます。

1994年にローマで開催された世界選手権において、楽靖宜は女子100m自由形で54秒01、50m自由形では24秒51という、2つの世界新記録を樹立しました。この記録は、彼女の能力の高さを世界に示すものでした。

しかし、同年広島で行われたアジア大会で、多くの中国の競泳選手がドーピング違反により失格となる事態が発生し、中国の組織的なドーピング問題が明るみに出ました。この大会で楽靖宜は、100m自由形において不可解なフライングにより失格となっています。

その後、彼女の体格からドーピングの疑念が持たれましたが、薬物検査で陽性反応が出ることはありませんでした。そして、1996年のアトランタオリンピックでは、女子100m自由形で見事金メダルを獲得しました。さらに、50m自由形、400mメドレーリレーでも銀メダルを獲得し、その実力を改めて証明しました。

ドーピング問題

楽靖宜の活躍は、前述の通りドーピング問題と常に隣り合わせでした。広島アジア大会での中国代表選手の大量失格、そして楽靖宜自身の体格の変化などから、疑惑の目が向けられました。しかし、最終的に薬物検査で陽性反応が出なかったことから、彼女の金メダルはく奪されることはありませんでした。

楽靖宜の選手としての功績は疑いようのないものですが、中国競泳界におけるドーピング問題は、彼女のキャリアに影を落としていると言えるでしょう。

外部リンク

楽靖宜 - Olympedia（英語）
楽靖宜 - Swimrankings.net

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