構造盆地

構造盆地とは

構造盆地（こうぞうぼんち、tectonic basin, structural basin）とは、地球の表面を覆うプレートの運動によって、本来は平坦であった岩石層が変形し、沈降することで形成される大規模な地質構造です。この力によって沈降した場所が構造盆地となり、逆に隆起した場所は背斜などのドーム状の地形を形成します。

また、細長い構造盆地は向斜と呼ばれることもあります。構造盆地は、沈降した地形に堆積物が溜まって形成される堆積盆地である場合もありますが、多くは堆積層が形成された後、プレート運動によって沈降して形成されます。

構造盆地の特徴

地質図上で構造盆地は、同心円状の層を伴う円形または楕円形として表れることが一般的です。これは、地層が中心に向かって沈み込むため、外側から内側へと順に年代が若くなる地層が露出するためです。最も若い岩石は盆地の中心部に位置します。

構造盆地の広がりは、地域によっては数百kmに及ぶこともあり、非常に大規模な地形を形成します。

資源との関連

構造盆地は、しばしば石炭、石油、地下水などの重要な資源の産出地となります。これは、堆積した有機物が地中で圧力を受けて化石燃料となり、構造盆地という地形がそれらを蓄積するのに適しているためです。

構造盆地の例

世界各地に存在する構造盆地の例を以下に示します。

オーストラリア

アマデウス盆地
ボウエン盆地
クーパー盆地

フランス

パリ盆地

イギリス

ハンプシャー盆地
ロンドン盆地

アメリカ合衆国

アパラチア盆地
ビッグ・ホーン盆地
デラウエア盆地
デンバー盆地
イリノイ盆地
ロサンゼルス盆地
ミシガン盆地
パラドックス盆地
パーミアン盆地
ピケインス盆地
パウダー・リバー盆地
レイトン盆地
サクラメント盆地
サン・ファン盆地
ユインタ盆地
ウィリストン盆地

構造盆地に関するキーワード

盆地：周囲より低い地形の総称。
褶曲：地層が波状に変形した構造。
向斜：褶曲構造のうち、地層が下向きに湾曲した部分。
流域：河川の水を供給する範囲。

参考文献

Monroe, James S., and Reed Wicander. The Changing Earth: Exploring Geology and Evolution*. 2nd ed. Belmont: Wadsworth Publishing Company, 1997. ISBN 0-314-09577-2

構造盆地は、地球のダイナミックな活動を示す重要な地質構造であり、資源開発や地質学研究において重要な役割を果たしています。

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