樋口豊 (フィギュアスケート選手)

樋口豊：日本のフィギュアスケート界を支えるレジェンド

樋口豊氏は、日本のフィギュアスケート界において、選手、コーチ、振付師、解説者として多大な貢献を果たしてきた人物です。1949年東京都生まれ。幼少期は病弱であったものの、小学校5年生からスケートを始め、類まれな才能を開花させました。

輝かしい選手時代

1968年のグルノーブルオリンピック、そして1972年の札幌オリンピックと、2度のオリンピック出場を果たした樋口氏。1968年のグルノーブルオリンピック出場後には、カナダ・トロントへスケート留学。更なる研鑽を積み、帰国後は法政大学へ進学。1971年には全日本選手権で3連覇を達成するなど、日本を代表するスケーターとして活躍しました。1972年の札幌オリンピック出場後、世界選手権を最後に現役を引退しました。

指導者としてのキャリア

現役引退後は、指導者の道を歩み始めます。後楽園アイスパレス、品川プリンスホテルアイスアリーナ、高野アイスアリーナなど数々のリンクでコーチとして後進の育成に尽力しました。特に1990年代には、長野オリンピックを控えた時期に日本オリンピック委員会専任強化コーチに就任。日本人選手と外国人指導者との間のパイプ役として活躍し、日本のフィギュアスケート界の強化に大きく貢献しました。現在も明治神宮外苑アイススケート場のヘッドコーチとして、指導者としてのキャリアを継続。秋篠宮佳子内親王の指導にもあたった経験を持つなど、その指導力は高く評価されています。さらに、シンクロナイズドスケーティングチーム「神宮ICE MESSENGERS GRACE」のコーチも務めています。

解説者としての活躍

2002年ソルトレークシティオリンピックから、NHKやJ SPORTSなどの放送で解説を務めています。分かりやすい解説と、時に辛口ながらも的確な指摘は視聴者から高い評価を得ています。また、NHK杯国際フィギュアスケート競技大会では、2004年からキスアンドクライでの選手インタビューを担当。「豊の部屋」と名付けられたこのコーナーは、大会の見どころの一つとなっています。

数々の功績と受賞

長年にわたるフィギュアスケート界への貢献が認められ、2013年には公益財団法人ヤマハ発動機スポーツ振興財団スポーツチャレンジ賞第5回功労賞を受賞しました。これは、長年スポーツ振興に貢献した人物や団体に贈られる名誉ある賞です。

著作

フィギュアスケートに関する知識や技術を広く伝えるため、野口美惠氏と共に『フィギュアスケート 美のテクニック』を監修。後進の育成に留まらず、フィギュアスケートの普及にも貢献しています。

まとめ

選手としてオリンピック出場、全日本選手権3連覇という輝かしい実績を残し、その後は指導者、解説者として日本のフィギュアスケート界を支え続けている樋口豊氏。その功績は、日本のフィギュアスケート界発展に大きく貢献しており、今後もその活躍が期待されます。

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