権利行使価額

権利行使価額（権利行使価格）とは

権利行使価額（または権利行使価格）は、オプション取引において予め定められた、オプションを行使する際に売買が成立する価格のことです。つまり、オプションの買い手が、オプションを行使して原資産を売買する権利を行使する際に適用される価格を指します。この価格は、オプション取引の条件を決定する上で非常に重要な要素となります。

新株予約権における権利行使価額

新株予約権においては、権利行使価額は、新株予約権を行使して株式を取得する際に支払う必要のある金額を指します。新株予約権の発行時に、権利行使価額は必ず定められなければなりません（会社法236条1項2号前段）。

権利行使価額は、新株予約権の内容を構成する重要な要素の一つです。原則として、新株予約権が行使された時点における株式の市場価格（時価）に関わらず、新株予約権の行使によって取得できる株式の対価は、この権利行使価額によって決定されます。したがって、投資家は、権利行使価額と株式の市場価格を比較検討し、新株予約権を行使するかどうかを判断します。

権利行使価額の修正

ただし、転換社債型新株予約権付社債のように、修正条項が付与されている新株予約権の場合、状況が異なります。権利行使価額が市場の株価と大きく乖離してしまった際には、権利行使価額が株価に近づくように修正されることがあります。これは、投資家にとって不利な状況を緩和し、新株予約権の価値を維持するために行われる措置です。

まとめ

権利行使価額は、オプション取引や新株予約権などの金融商品において、非常に重要な役割を果たします。投資家は、権利行使価額を理解することで、これらの金融商品をより適切に活用し、リスクを管理することができます。特に、新株予約権においては、権利行使価額が株式の取得価格を決定するため、慎重な検討が必要です。

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