横尾義貫

横尾義貫の略歴と業績

横尾 義貫（よこお よしつら、1914年 - 2007年1月28日）は、日本の著名な建築学者であり、建築教育者としても広く知られています。彼は京都大学の名誉教授を務め、その知識と経験を次世代の建築家に伝えてきました。専門分野は建築構造学であり、数々の研究と教育を通じて、この分野の発展に寄与しました。

横尾は神奈川県に生まれ育ち、その後佐賀県に移ります。彼の学びの道は旧制逗子開成中学校から始まり、1932年に旧制静岡高校を経て、1939年には京都帝国大学工学部建築学科を卒業しました。その後、彼は佐世保海軍建築部に勤務し、戦時中の建築に関連する業務に従事しました。

1942年、横尾は京都帝国大学の助教授に任命され、1949年には工学部の教授に就任します。彼の指導のもと、多くの学生が建築の基礎を学び、実践的な技術を身につけました。1977年4月には豊橋技術科学大学へ移籍し、副学長として教育の向上に努めました。さらに、その後名古屋大学の教授としても活躍し、日本建築総合試験所の理事長を務めました。

また、1975年から1977年には日本建築学会の会長として、業界の発展にも寄与しました。彼の著作には『東三河の戦国時代』や『建築学小事典 建築の美と技術』の監訳があり、建築に関する知識を広めるための重要な資料となっています。

特に構造力学に関する彼の共著『構造力学〈第1-2巻〉 (1951年)』は、学問的にも実務的にも貴重な参考書として多くの学生や専門家に利用されてきました。これらの著作を通じて、彼は日本における建築学の発展に大きく貢献しました。

なお、横尾の家系には日本航空の元会長である伊藤淳二が従弟として存在し、彼の影響力は建築界だけでなく、広い分野に亘っていたことが伺えます。

横尾義貫は2007年1月28日に逝去しましたが、彼の業績や思想は今なお多くの人々に影響を与え続けています。建築学の道を志す後輩たちは、彼が築いた知の礎を踏まえ、さらなる発展を目指していくことでしょう。

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