横浜市立南吉田小学校

横浜市立南吉田小学校は、神奈川県横浜市南区高根町に所在する公立小学校です。この学校は、多様な文化が共存する環境を特徴としており、特に中国籍の児童が多いことで知られています。2018年6月時点のデータでは、全校児童740名のうち、約4割にあたる307名が中国籍の児童であり、これは日本の公立小学校の中でも突出した割合です。このため、学校では多文化共生を推進する取り組みに力を入れています。また、中国籍以外にも、韓国・朝鮮、フィリピン、バングラデシュなど、様々な国籍の児童が在籍しており、国際色豊かな教育環境が形成されています。

横浜市立南吉田小学校は、地域社会との繋がりも深く、著名な卒業生として、公益社団法人落語芸術協会の五代目会長であり、横浜にぎわい座の二代目館長を務めた落語家、桂歌丸さんがいます。

沿革

横浜市立南吉田小学校は、1905年（明治38年）3月に横浜市立第三高等小学校としてその歴史をスタートさせました。その後、1908年（明治41年）には横浜市立尋常高等南吉田小学校と改称されました。1920年（大正9年）には保護者会が、1922年（大正11年）には後援会が設立され、学校運営における地域社会の連携が強化されました。

1923年（大正12年）9月1日、関東大震災が発生し、その際に校舎が焼失するという大きな被害を受けました。しかし、その後、1926年（大正15年）には新校舎が落成し、復興を遂げました。1933年（昭和8年）4月には、横浜市南吉田尋常小学校と改称され、太平洋戦争後の1947年（昭和22年）4月に現在の学校名である横浜市立南吉田小学校に改称されました。1949年（昭和24年）4月には、育友会（現在のPTA）が発足し、その発足当初の会員数は2598名でした。

1955年（昭和30年）4月には、創立50周年を記念して校歌が作曲され、学校の歴史を彩る記念事業が行われました。1980年（昭和55年）3月には、鉄筋4階建ての新校舎と体育館が竣工し、学校施設の近代化が進められました。

2004年（平成16年）2月には、児童100周年記念式典が挙行され、記念モニュメントの除幕式も行われました。2019年（平成31年・令和元年）には、4月に放課後キッズクラブが開設され、5月には仮設校舎が竣工しました。2020年（令和2年）9月には、西トイレと体育館フロアの改修工事が完了し、教育環境の改善が図られました。

校区

横浜市立南吉田小学校の校区は以下の通りです。

中区:
曙町3丁目33番地から39番地まで、42番地から44番地まで、4丁目47番地から49番地まで、54番地から57番地まで、59番地から62番地まで、5丁目64番地から67番地まで、72番地、73番地
扇町、翁町、寿町、千歳町、長者町1丁目から4丁目まで、万代町、富士見町、不老町、松影町、三吉町、山田町、弥生町3丁目から5丁目まで、吉浜町2番地
南区:
* 浦舟町、永楽町、白妙町、高根町、真金町、万世町

これらの地域に居住する児童が、横浜市立南吉田小学校に通学しています。

横浜市立南吉田小学校は、長年にわたり地域社会の教育を支え、多様性を尊重する教育理念のもと、児童たちの成長を育んでいます。

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