横浜朝鮮初級学校

横浜朝鮮初級学校の概要

横浜朝鮮初級学校（よこはまちょうせんしょきゅうがっこう）は、神奈川県横浜市神奈川区に所在し、学校法人神奈川朝鮮学園によって運営されている教育機関です。この学校は、神奈川朝鮮中高級学校と同じ敷地に位置しており、組織としては初級と中高級が別体となっています。横浜朝鮮初級学校は、日本の小学校に相当する教育を提供する各種学校であり、公式には一条校ではありません。

沿革

横浜朝鮮初級学校の歴史は1946年にさかのぼります。最初は横浜地域の国語講習所が統合され、横浜朝聯初等学院として設立され、4月5日には生徒数の増加を受けて横浜市立大鳥小学校の教室を借りて教育が行われました。次の年の1947年9月には、市内の朝鮮学校を統合し、中央人民学校の建設を決定します。

1949年4月には、横浜朝聯中央小学校が開校し、初めて197人の生徒と6人の教員を迎えました。しかし、同年10月には「朝鮮学校閉鎖令」により、学校が横浜市立青木小学校分校となってしまいます。1951年には神奈川朝鮮学校の運動会に多くの武装警官が押し入るという事件が起こり、当校はその困難な状況を耐え抜いてきました。

その後、1961年5月には現在の鉄筋4階建て校舎が建設され、1965年12月には学校法人神奈川朝鮮学園が認可を受けます。翌年の1966年2月1日、自主学校へと移管され、横浜朝鮮初級学校と改名されました。

1968年9月には、神奈川中高の新築に伴い、現在の校舎に移転し、1969年4月からは付属幼稚班も併設されます。1972年には音楽舞踊クラブの児童たちが初の学生祖国訪問団として朝鮮へ訪れました。

1999年には横浜初級と神奈川中高が統合され、「神奈川朝鮮初中高級学校」となりますが、2006年には初級部を分離し、再び「横浜朝鮮初級学校」としてスタートを切りました。2016年には創立70周年を迎えました。

学科と生徒数

現在の初級部は、日本の文部省が定める学習指導要領に基づき、韓国語や朝鮮文化、一般教養など、広範な分野を学べるカリキュラムが用意されています。2018年時点では、在校生は76名であり、教員との密なコミュニケーションの中で個別の学習が進められています。

出身者

著名な出身者として映画監督の李相日（イ・サンイル）が知られています。彼は映画『フラガール』などの作品で広く認識されています。

所在地

学校の所在地は、神奈川県横浜市神奈川区沢渡21で、最寄り駅には横浜駅や東急東横線の反町駅があります。地域のコミュニティとのつながりが大切にされており、学校は地域社会での役割を果たすべく努力しています。

年々変遷を重ねながらも、横浜朝鮮初級学校は、地域社会の中で力強く存在感を示し、味わい深い教育を提供し続けています。

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