横浜火力発電所

横浜火力発電所の概要



横浜火力発電所（よこはまかりょくはつでんしょ）は、神奈川県横浜市鶴見区大黒町に位置するJERAが運営する天然ガス火力発電所です。1962年8月に最初の発電機が運転を開始し、次第に発電設備が増設されていきました。発電所は、初めて石油を専焼として稼働し、その後、LNGと石油の混焼、最終的にはLNG専焼に移行しました。

発電所の進化



横浜火力発電所は、1998年1月には排熱回収型コンバインドサイクル発電方式の7号系列と8号系列が追加されました。この新たな設備は、国内では初めてガスタービンの起動にサイリスタ方式を採用したことで注目されました。しかし、一方で老朽化が進んだため、2000年までに1〜3号機、2004年には4号機が単位的に廃止されています。

現在、主な燃料であるLNGは隣接する東扇島火力発電所のLNG基地からパイプラインを通じて供給されています。さらに、周囲のランドマークである横浜ベイブリッジや鶴見つばさ橋を意識した高さ200mの排気塔は、かつてライトアップされていましたが、現在はその演出が行われていません。

発電効率の向上



過去には2015年以降、7号系列と8号系列に関して、発電効率の向上や増出力を目指し、設備のガスタービンと高中圧蒸気タービンの入れ替え工事が行われました。この一連の取り組みによって発電効率は1.7%向上し、出力も27,000kW増加しました。

一方で、5号機と6号機は旧型化の影響で長期計画停止に入り、2022年には両機が正式に廃止されています。これにより、発電所の運営形態も大きく変化しました。

発電設備の詳細



横浜火力発電所の総出力は2022年4月1日現在で301.6万kWを誇り、敷地面積は約45万m²にわたります。

7号系列



8号系列



また、過去に廃止された発電設備には、重油や原油を使用した汽力発電方式の機器があり、1962年から2004年にわたる営業運転歴を持つものもあります。

アクセスと施設



横浜火力発電所には、鶴見駅東口から横浜市営バスでアクセスでき、発電所前で下車することが可能です。敷地内には、1997年に設立されたエネルギーに関するPR施設「トゥイニーヨコハマ」があり、さまざまな情報発信やイベントが行われていました。しかし、2011年の福島第一原子力発電所事故後、休館となり、そのまま閉鎖されています。

代わりに、2018年4月に「東京ストロベリーパーク」がオープンし、イチゴ狩りやビュッフェを楽しむことができる施設として多くの来場者を迎えています。2022年には「横浜ストロベリーパーク」に名称が変更され、より地域に密着したサービスを展開しています。

結論



横浜火力発電所は、天然ガスを中心とした多様な発電設備と最新技術の導入により、地域のエネルギー供給を担ってきた重要な存在です。その変遷や影響を通じて、発電所は持続可能なエネルギーの供給に貢献しています。

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