樽木栄一郎

樽木栄一郎: 日本のシンガーソングライター

樽木栄一郎（たるき えいいちろう）は、1979年9月10日に広島県福山市で生まれたシンガーソングライターです。彼の音楽的背景は、両親が音楽教室を運営していることから始まりました。子どもの頃からギターやベース、ピアノなどに触れる環境で育った樽木は、12歳でドラムセットを手に入れ、以降ドラムを学びます。

音楽の旅の始まり

広島県立福山明王台高等学校在学中、バンドを組んで作曲活動を始め、18歳の時点でプロドラマーを目指し上京しました。その後、アーティストのサポートを行いながら、自らの作曲活動を続けます。しかし、ある日スティーヴィー・ワンダーのビデオを観たことがきっかけで、彼はシンガーソングライターとしての道を選ぶことを決意しました。この影響のもと、ジャズやボサノヴァ、ファンク、フュージョン、ソウル、AORなど多様な音楽ジャンルを聴き込み、独自のスタイルを磨いていきます。

アーティストとしての活動

樽木は、メジャーデビューを目指し、都内近郊でバンド形態のライブを展開しながらオリジナル曲を制作しました。彼のインディーズデビューは2002年10月にリリースしたミニアルバム「Modern Sleep Mode」で、さらに2003年6月25日には、マキシシングル「I’m a loser」でメジャーデビューを果たします。その後も活動を続け、2012年には8年振りにフルアルバム「Mederu」をリリースしました。

成長する音楽キャリア

樽木は、2014年には過去のバンド編成音源を使用した「ANALOG」を発表し、同年12月には「planet dancer」をSEGAのアーケード音楽ゲームmaimaiに提供しました。証明された実力は、2015年3月に東京両国国技館で行われた『TOKYO GUITAR JAMBOREE』でのパフォーマンスに即時反映され、他の著名アーティストたちと共演しました。

2019年には、雑誌「リズム＆ドラム・マガジン」の表紙を飾り、特集記事も掲載されるなど、メディアにも注目される存在となります。また、同年3月には、樽木栄一郎 & 宮川剛によるデュオライブアルバムをリリースしました。

独自のライブスタイル

現在、樽木はギター一本を携えて日本各地を巡り、カフェや雑貨屋、ギャラリーなど多様な場所でライブを行っています。そのスタイルは独創的で、アート性も高く、ジャンルを逸脱した表現が魅力です。特に注目すべきは、彼が時折個人の家の玄関やトイレ、さらには電車の車両でライブを行う“変わりダネ”としての活動です。この電車ライブは、時には週4回も行われ、苦情が寄せられた結果、1年間JRに出禁となったこともあるといいます。

2016年には300本以上のライブをこなし、異業種のクリエイターとのコラボレーションも数多く展開しており、活躍の幅を広げています。樽木栄一郎の音楽は、様々な音楽的影響と独創性にあふれ、多くのリスナーに愛されています。

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