橋本信治

橋本信治について

橋本信治（はしもと しんじ）は、1973年7月20日生まれで、福井県福井市にルーツを持つ元プロ野球審判員です。彼の審判員番号は40です。福井県立高志高等学校を卒業後、大正大学に進学しました。彼の野球に対する情熱は、学生時代から顕著に現れていました。

彼は、ジム・エバンス審判学校を経て、東都大学野球連盟の審判も経験し、2003年にパシフィック・リーグに入局しました。初めての試合出場は2005年4月4日、西武とロッテの試合で三塁塁審としてのものでした。以降、彼は多くの試合で審判を務め、2020年終了時点では出場試合数は1051試合に達しました。

2010年にはオールスターゲームに初めて出場し、これ以降も様々な重要な試合に関わることになります。特に彼の特徴的なスタイルは、球審を務める際の構えに見られます。2014年からの数年間、ボックススタンスからシザーススタンスへと変更し、さらにはニースタンスのような独自のスタイルを採用しました。このシフトは、左右の打者に応じて構えを調整する柔軟性を示しています。

ただし、2017年のシーズンからは基本的な構えであるボックススタンスに戻しましたが、ストライクコールの方法に関しては以前のスタイルを引き継いでいます。また、彼は試合の際、ほとんどの場合ブレザーを着用せず、肌寒い季節にも半袖シャツで審判を努めていますが、特定の大事な試合ではブレザーを着ることもあります。

彼が注目された瞬間の一つは、2018年4月22日に名古屋ドームで行われた中日ドラゴンズと広島東洋カープの試合で起こりました。中日の京田陽太がバントを試みた際に、バッターボックスを出てしまったことを即時に見抜き、規則を適用してアウトを宣告。これにより、ファインジャッジ賞を受賞することになりました。このような瞬時の判断力は、彼の審判としての技能を物語っています。

また、2020年8月8日には札幌ドームで開催された試合で二塁塁審を務め、通算1000試合の出場を達成しました。年齢的にはまだ40代であり、これからの展望も期待されていたものの、体力の限界を感じたことから2021年シーズン限りで引退を希望しました。これを受けて審判部は彼の希望を受け入れ、同時に福井県出身の杉永政信とともに審判のキャリアを終えることとなりました。杉永は60歳まで現役を続けていたため、橋本の引退は意外に感じられる形となりました。

引退後のキャリアとして、2023年3月には九州アジアリーグの審判部アドバイザーに就任することが発表され、引退後も野球界に関与していくことになりました。橋本信治は、数々の試合での経験と特異なスタイルで、多くの野球ファンに記憶される審判員として今なおその影響を与えています。

もう一度検索