橘神社 (上尾市)

橘神社について

橘神社（たちばなじんじゃ）は、埼玉県上尾市に位置し、平方地区の氏神として地域住民に信仰されています。この神社は隣接する八枝神社と管理業務も兼任しており、神社としての役割を果たしています。

概要

この神社が祀っている祭神は素戔嗚尊で、境内にはいくつかの境内社があります。具体的には、稲荷社、三峯社、天王社、水神社、神明社、疱瘡社、天神社、雷電社、琴平社、そして愛宕社がこれにあたります。また、東側には頌霊社があり、地域の戦没者や貢献者を奉祀しています。年間を通じて、神社ではさまざまな祭典が行われており、特に1月の歳旦祭、2月の祈年祭、10月の例大祭、11月の新嘗祭は多くの人々が訪れます。

歴史的背景

橘神社の歴史は深く、1694年（元禄7年）の文書には1471年（文明3年）の額に関する記載があり、当時は氷川社と呼ばれていたことがうかがえます。この社は江戸時代には平方村の鎮守社として広く認識されていましたが、1907年（明治40年）に、周辺のさまざまな社と合祀し、橘神社として再編成されました。ここでの社号の由来は、当時「橘里」と称されていたことから来ています。この合祀に伴い、新たに本殿と拝殿が建立され、旧本殿は八枝神社の境内へ移されました。

文化財

橘神社にはいくつかの重要な文化財が存在します。本殿の背後にある欅は、上尾市指定の天然記念物で、幹の周りは約5.75メートル、高さは約20メートル、推定樹齢は約800年に及びます。この大木は、地域のシンボルとしての役割も果たしています。また、本殿の西には1717年（享保2年）に奉納された石祠があり、神明社が祀られています。この石祠も上尾市の指定天然記念物となっています。さらに、本殿前には1857年（安政4年）に建立された石造の御神灯もあり、こちらは伊勢太々講中の寄進により贈られたものです。

参拝の魅力

地域の人々にとって、橘神社はただの宗教施設ではなく、歴史や文化が息づく場所です。訪れる人々は、穏やかな雰囲気の中で静かに祈りを捧げたり、祭りを通じて地域交流を図ったりすることができます。また、神社周辺には自然も多く、散策やレクリエーションにも最適な環境が整っています。

橘神社は、地域の人々の心の拠り所として、また歴史的価値を持つ場所として、今もなお多くの人に愛され続けています。

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