機関長

機関長（きかんちょう、英語：Chief engineer）は、船舶において機関部を統括する責任者であり、航海における船舶の安全を根幹から支える非常に重要な役職です。

機関長の主な役割は、船舶の推進機関、発電機、ポンプ、空調装置など、船内のあらゆる機械装置の維持管理を行うことです。これらの機械装置は、船舶が安全かつ効率的に航行するために不可欠であり、機関長の専門的な知識と技術、そして的確な判断が求められます。

機関長は、航海中の機関部の業務を監督し、機関士やその他の機関部員を指揮します。エンジンの運転状況を常に監視し、異常があれば迅速に対応しなければなりません。また、定期的なメンテナンス計画を策定し、故障を未然に防ぐことも重要な仕事です。もし、航海中に機械トラブルが発生した場合、機関長は自らの知識と経験を駆使して問題を解決し、船舶の安全を確保しなければなりません。

機関長の制服は、その責任の重さを象徴しています。一般的に、制服の上着の袖章または肩章には、金線4本と機関部員を示す紫色の線が用いられています。この金線4本の階級章を持つ船員は、船長と機関長のみであり、船舶における両者の重要性を明確に示しています。機関長は、船舶の運航において、船長と対等の責任を負う立場にあると言えるでしょう。

機関長になるためには、高度な専門知識と豊富な実務経験が必要です。海技士（機関）の資格を取得し、その後、実務経験を積み重ねることで、機関長への道が開かれます。また、機関長は、常に新しい技術や知識を学ぶ姿勢が求められる、非常に責任のある役職です。船舶の安全を支える、非常に重要な役割を担っています。

関連事項として、海技士（機関）の資格についても知識を深めることで、機関長の役割に対する理解をさらに深めることができるでしょう。

もう一度検索