櫻田佳恵

櫻田 佳恵

略歴

櫻田 佳恵（さくらだ よしえ）氏は、1984年6月5日に静岡県静岡市清水区で生まれた日本の元バスケットボール選手です。小学校時代からバスケットボールに親しみ、静岡県内の学校を経て筑波大学に進学。卒業後は国内トップリーグであるWリーグのトヨタ自動車アンテロープスで活躍し、日本代表としても国際舞台を経験しました。

選手としての歩み

バスケットボールとの出会いと中学・高校時代

櫻田氏がバスケットボールを始めたのは、小学校時代に地元のミニバスケットボールチーム「三保シーガルズ」に加入したことがきっかけでした。このチームで後のチームメイトとなる三浦歩惟氏と出会います。

常葉学園中学校に進学する際も三浦氏と共に入学し、さらに小学校時代のライバルチームに所属していた山田未来氏とも同級生となります。中学校ではこの3人を中心にチームを牽引し、1年生時には県大会で準優勝、2年生時には全国中学体育大会で準優勝という素晴らしい成績を収めました。3年生時には全国中学体育大会でベスト8に進出しています。この中学校時代、三浦氏とは寮生活を共にし、より一層絆を深めました。

高校も三浦氏、山田氏と共に常葉学園高等学校へ進学。高校でもバスケットボール部の中心選手として活躍します。特に高校3年生の2002年には、チームにとって歴史的な偉業を達成しました。東海地区予選の決勝で、当時高校バスケットボール界の女王として君臨していた桜花学園高校を立て続けに破る快挙を成し遂げ、その勢いのまま「全国高等学校総合体育大会（インターハイ）」、「よさこい高知国体（少年の部）」、「全国高等学校バスケットボール選抜優勝大会（ウインターカップ）」の主要全国大会すべてで優勝を果たし、見事な高校三冠を達成しました。これは常葉学園高校にとって、バスケットボール部初の全国制覇でした。

筑波大学でのさらなる成長

2003年、櫻田氏は筑波大学に進学し、引き続きバスケットボール部に所属します。大学でもその才能を開花させ、チームの主力選手として数々の栄光に貢献しました。筑波大学バスケットボール部は、櫻田氏が在籍した期間に、2004年のインカレ優勝、2005年の第55回関東女子学生バスケットボールリーグ優勝、そして2006年の第23回日本女子学生選抜大会優勝など、多くのタイトルを獲得しました。櫻田氏はこれらの優勝チームにおいて中心的な役割を果たし、特に4年生として出場した日本女子学生選抜大会では、その活躍が認められ最優秀選手に選出されています。大学時代の同期には、後に三菱電機コアラーズでプレーすることになる近藤啓子氏らがいました。

トヨタ自動車アンテロープスと日本代表

大学卒業後、2007年にトヨタ自動車に入社し、Wリーグ所属のトヨタ自動車アンテロープスに入団します。トヨタ自動車への入社の大きなきっかけの一つは、小学校から高校まで苦楽を共にした三浦歩惟氏と再び同じチームでプレーしたいという強い思いだったと言われています。また、トヨタ自動車からの勧誘を受けた際に、三浦氏が櫻田氏を積極的に誘ったというエピソードも残されています。

トヨタ自動車での1シーズン目となる2007-08シーズンから即戦力として活躍し、そのパフォーマンスが高く評価され、Wリーグ新人賞を受賞しました。その後もチームの中心選手として活躍を続け、国内外でその実力を示しました。2009年にはウィリアム・ジョーンズカップに出場する日本代表チームに初選出され、国際舞台を経験。さらに2010年には、FIBA女子バスケットボール世界選手権（現FIBA女子バスケットボールワールドカップ）の日本代表最終メンバーにも選ばれるなど、日の丸を背負って世界の強豪と戦いました。

その後のキャリア

2011年、櫻田氏はトヨタ自動車を退社し、現役を引退します。しかし、その後もバスケットボールへの情熱は衰えず、常葉学園高校OGを中心とした静岡県のクラブチーム「Waioli」に入部し、プレーを続けました。2012年には、このWaioliの一員として出場した第38回全日本クラブバスケットボール選手権大会で3位入賞に貢献しています。引退後も、地域でのバスケットボール活動に関わり続けています。

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