歌うスターカップル 今夜の恋人

歌うスターカップル 今夜の恋人

（うたうスターカップル こんやのこいびと）

『歌うスターカップル 今夜の恋人』は、1972年4月6日から同年9月28日までの約半年間にわたり、フジテレビ系列のネットワークで放送されていたテレビ番組です。フジテレビが制作を担当し、毎週木曜日の夜、21時30分から22時00分までの30分枠でレギュラー放送されました。番組のジャンルは、音楽パフォーマンスとゲストとの会話を組み合わせた、歌謡番組兼トーク番組という形式を採用していました。

番組内容とその特徴

この番組の最大の特徴は、毎回出演するゲストの中から、その場で「即席のカップル」が選ばれ、番組の進行の中心となった点にあります。選ばれたスターカップルは、互いに歌を披露したり、司会者や他の出演者との間で様々なテーマについて会話を交わしたりしました。歌唱パフォーマンスと、ゲスト同士、あるいは司会者との間の軽妙なトークが番組の二つの柱となっていました。この「即席カップル」という形式は、ゲストの意外な組み合わせから生まれる化学反応や、普段は見られない一面を引き出すことを狙ったものと考えられます。番組は生放送で届けられており、これにより、予定調和ではない臨場感や、時には予測不能なハプニングも視聴者に提供される可能性がありました。番組の司会は、当時活躍していた関口宏が担当し、番組全体の進行を円滑に進める役割を担いました。

放送期間と枠編成

番組は1972年の春季改編期に放送を開始しましたが、同年秋の改編期には終了となり、比較的短い約6ヶ月間の放送期間でした。最終回が放送された1972年9月28日は、フジテレビの木曜夜の番組編成にとって一つの節目となる日でもありました。この日の『歌うスターカップル 今夜の恋人』の最終回に加え、直前の時間帯である20時00分から21時26分まで放送されていた『テレビグランドスペシャル』の第2期も同日をもって終了しました。これにより、これまで30分枠や、あるいは変則的な時間枠で編成されることもあった木曜日の20時台および21時台の番組が、それぞれ独立した1時間の番組枠へと再編成されることとなりました。『歌うスターカップル 今夜の恋人』の終了は、このフジテレビ木曜夜の番組編成の大きな変更と時期を同じくしていたと言えます。

全体として、『歌うスターカップル 今夜の恋人』は、生放送という形式の中で、毎回異なる顔ぶれのスターが「即席カップル」として登場し、歌とトークを繰り広げるという、1970年代前半の歌謡番組・トーク番組としてユニークな試みを行った番組でした。短い期間ではありましたが、当時の視聴者に新鮮なエンターテイメントを提供しました。

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