歌う応援隊ヒトミリリィ

概要

歌う応援隊ヒトミリリィは、日本の男女二人組音楽ユニットです。ボーカルと複数の楽器を担当するヒトミと、ボーカル、ギター、作詞作曲を手がけるベリによって構成されています。彼らの活動の根幹にあるのは、「音楽を通じて人々が互いに励まし合える社会を創造する」という強いメッセージです。この理念のもと、彼らは自分たちのライブを単なるコンサートではなく、「音楽激励会」と位置づけ、日本全国津々浦々に向け、心に寄り添う応援歌と活力を届けています。

ユニットのコンセプトである「わっしょい」という言葉には、日本語の「和を背負う」と、ヘブライ語の「神が来た」という二つの意味が重ねられています。これは、音楽を通して人々の間に調和の輪を広げ、喜びをもたらしたいという彼らの願いを象徴しています。所属レーベルおよび事務所は合同会社BigBearRichRecordsであり、また、メンバーのヒトミとベリの両名が福井県のブランド大使を務めるなど、地域との結びつきも大切にしながら活動しています。

メンバー

ユニットを支えるのは、個性豊かな二人のメンバーです。

ヒトミ（本名：人見仁子、1968年 10月13日生、大分県大分市出身、O型）：ボーカル、振付、ウォッシュボード、鍵盤ハーモニカなどを担当しています。歌手としての活動に加え、ライバーやラジオパーソナリティとしても多方面で活躍しています。幼少期にのど自慢大会で優勝したことが歌の世界への興味を深めるきっかけとなり、その後、日本舞踊（花柳流）やクラシック、ジャズ、モダンなど多様なジャンルのダンス、劇団、アイドルグループ所属など、幅広い芸能活動の経験を積んでいます。上京後、ロックバンドのボーカリストとして活動する中でベリと出会い、歌う応援隊ヒトミリリィを結成しました。現在はライブ配信アプリ「17Live」で毎日配信を欠かさず行っており、「公式」認証ライバーとして人気を博しています。また、その若々しい容姿が注目され、日本テレビ系の情報番組「ヒルナンデス」に出演したこともあります。
ベリ（本名：川縁清志、1976年 9月11日生、福井県福井市出身、O型、身長173cm）：ボーカル、アコースティック・ギター、作詞、作曲を担当しています。自身のアーティスト活動に加え、所属レーベルの代表、音楽プロデューサー、実業家、編曲家としても多忙な日々を送っています。福井市で生まれ育ち、中学2年生の頃に近所の人物が弾いていたベースに影響を受けて音楽の世界に入りました。19歳でバンドを結成し、2002年にはSunflower's Gardenの一員としてポニーキャニオンからメジャーデビューを果たした実績を持ちます。現在の「ベリ」という名義は2019年に改名したものです。福井県の伝統工芸を応援するアイドルグループ『さくらいと』のプロデューサーも務めるなど、音楽を通じて地域の活性化や後進育成にも貢献しています。

来歴

「ヒトミリリィ」は2005年10月に結成され、活動を開始しました。当初は関東近郊のライブハウスやストリートを中心に精力的にパフォーマンスを行い、同時に「音で繋がる人と人の輪」をコンセプトにした自主企画ライブイベント「オトの輪」をスタートさせました。都電荒川線の車両を貸し切ったミニツアーライブといったユニークな企画も実施し、注目を集めました。

2006年11月には第一回渋谷音楽祭に出演し、谷村新司氏との出会いがありました。この縁により、翌年発売された谷村氏のアルバム『オリオン13』にコーラスとして参加する機会を得ました。2007年4月にはシングル『三両目からさくら散る頃』でインディーズデビュー。谷村新司氏から「向かい風こそ、元気をくれる。そのことを笑顔で伝えてくれるヒトミリリィ、一押しです!」と推薦コメントが寄せられ、タワーレコード渋谷店のウィークリーチャートで20位に初登場するなど、好調なスタートを切りました。ファンと共に渋谷や原宿、新宿、池袋などをパレードしながら宣伝活動を行うなど、自分たちの手で大きな反響を生み出す独自のプロモーションを展開しました。

2007年8月には初のアルバム『くもりのち晴れ』をリリースし、こちらもタワーレコード渋谷店のアルバムウィークリーチャートで4位、総合売上25位を記録。アルバムリリースに伴うツアーファイナルとして渋谷DESEOで行われた初のワンマンライブは前売チケットが完売するほどの盛況ぶりでした。同年10月には埼玉県で開催された野外フェスでthe brilliant greenなどの著名アーティストのオープニングアクトを務めるなど、ライブパフォーマンスの場を広げました。11月には自主企画イベント「オトの輪 vol.7」を吉祥寺のライブハウスで7日間連続開催し、40バンドが参加、合計動員1000人を記録する一大イベントに成長させました。NHKスタジオパークのイベントにレギュラー出演したほか、NHK主催のライブイベント「ロックの学園」にも出演するなど、メディアへの露出も増えました。

2008年4月30日には、ソニー・ミュージックマーケティングユナイテッドからマキシシングル「粗品」でメジャーデビューを果たしました。音楽評論家の平山雄一氏からジャケットの帯コメントを贈られ、タワーレコード全店チャートALL30位、シングル10位をはじめ、各種音楽メディアのチャートで上位にランクインし、全国的な知名度を獲得しました。メジャーデビューを記念した自主企画イベント「オトの輪vol.8」を渋谷CLUB QUATTROで開催し、動員740名を記録するなど、その動員力も証明しました。同年夏には、ヒトミの地元である大分県の「大分七夕祭り」でメインゲストとして出演したほか、「24時間テレビ愛は地球を救う31」の公式ライブイベントにも参加。秋には栃木県や福井県で開催された野外イベントや駅前音楽祭にゲスト出演するなど、各地での活躍を広げました。

2009年1月、彼らは自らの音楽活動をより主体的に展開するため、インディーズレーベル「合同会社Big Bear Rich Records」を設立しました。このレーベルを拠点に、吉祥寺SHUFFLEにて毎月定期的に自主企画イベント「悲しい涙より笑って泣け」を開催開始。同年2月から7月にかけては、秋葉原のフリーライブスペース「LIVE PARK IN AKIBA」にて、ほぼ毎日フリーライブを敢行するという驚異的な活動を展開しました。4月には「秋葉に元気を取り戻そう!!」をスローガンに掲げ、同スペースで入場無料イベント「ガッツフェス」を開催し、地域活性化に貢献しました。5月からはインターネットテレビ局jiqoo TVでレギュラー番組「ちょいガッツTV」を開始したほか、専門学校のテレビCMに楽曲「ホロカラ」がタイアップされるなど、メディアや企業との連携も深めました。6月にはライブ映像配信サイト「Real BB Music」での配信を開始し、OA回数初登場1位を獲得しました。秋には再び栃木県の野外イベントに出演。11月には人権週間（12月第1週目）の広告CM音楽として「泣いたっていいさ」がタイアップされるなど、社会的なテーマを持つ楽曲も発表しました。

2010年6月4日には、自社レーベルからアルバム「三三七拍子!!」を発売。発売記念ワンマンライブを九段会館で開催し、タワーレコードオンラインのデイリーランキングで総合1位を獲得するなど、インディーズからのリリースながら大きな成功を収めました。同年夏には、江ノ島の海の環境問題を考えるイベント「SAVE THE OCEAN2010」のテーマ曲を制作。秋には千葉県で行われたまるゴミ‘10の応援歌作詞・演奏を担当するなど、環境問題や地域活動への貢献も行いました。

2011年からは、より高いレベルの新曲制作に集中するため、約3年間にわたるライブ活動休止期間に入りました。しかし、活動休止中も彼らの音楽は止まることはありませんでした。2012年2月には、ヒトミの母校である大分県立大分商業高等学校の修学旅行先ホテルでサプライズライブを行い、その場で学園祭への出演依頼を受けるなど、地元との絆を深めました。同年5月には、知人の勧めで申し込んだWEBサイト主催のストリートパフォーマンスコンテストで、ライブ休止中にもかかわらず投票数第1位となり総合優勝を果たすなど、変わらぬ支持を得ました。また、レーベル所在地である東京都練馬区のコミュニティFM練馬放送にてレギュラー番組「ヒトミリリィのホームメイドラジオ」が放送開始されるなど、メディアでの活動も継続しました。夏には再び海の環境イベントに出演し、秋にはライブイベント「COUNTER ACTION」でGAO、石田ミホコといったアーティストと共演。11月には大分商業の文化祭にゲスト出演し、おおいたガチキャラプロジェクト「あいむそーりん」の公認応援団に任命されました。さらに、ヒトミ、ベリの両名が福井ブランド大使に任命されるなど、出身地との関わりが深まりました。大分PRイベント「おおいた地獄蒸し祭りin東京タワー」でのライブ参加など、地域プロモーションにも積極的に関わるようになりました。

2014年1月1日、歌う応援隊ヒトミリリィは本格的に活動を再開しました。再開後最初の大きな活動として、同年9月公開の映画「カラアゲ★USA」の公認応援歌「Song For カラアゲ」を制作しました。この楽曲は同年10月にNHK大分放送局のFMラジオ番組で「歌手と一緒に歌いたい歌」に選ばれ、大分の市民合唱団80名と共にラジオ出演を果たしました。また、楽曲のテーマに合わせて、2014年10月から11月にかけて、大分県内のからあげ専門店25ケ所を巡る店頭ライブツアーを実施するなど、ユニークなプロモーションを展開しました。

2015年以降も、高校生応援サイトの動画番組タイアップ（2015年2月）、IPCクロスカントリースキーワールドカップ2015旭川大会公式応援ソング「僕の白い世界」制作（2015年2月）、大分市のマラソン大会「おおのがわ Smile RUN!」テーマソング「キラリ」制作（2015年3月）など、スポーツや地域イベントへの応援歌提供を積極的に行いました。2016年にはベリが、福井駅前の商業施設ハピリン内に開設された日本初の全天周ドームシアター「セーレンプラネット」の開館記念映画「星々の約束」の音楽を担当しました。2017年には、福井市宣伝隊長「朝倉ゆめまる」公式応援ソング「僕はゆめまる夢がある」をはじめ、大分県豊後大野市のヘプタゴン応援ソング、幕張メッセ主催イベント「マクハリ的粋祭り」のための幕張新都心応援ソングなど、各地のキャラクターやイベントの応援歌を精力的に制作・提供しました。2018年にはNHK福井放送局「情報たら福いこっさ!きこっさ!」のテーマソングを制作提供するなど、活動拠点のメディアとの連携も深めています。

2020年以降も、彼らは所属事務所の所在地である東京都練馬区、ヒトミの故郷である大分県、そしてベリの故郷である福井県の三ヶ所を活動の主な拠点とし、音楽を通じた「応援」のメッセージを届け続けています。自主レーベルでの作品発表や地域に根ざした応援歌の制作、そしてライブやメディア出演など、多角的な活動を展開しています。

ディスコグラフィ（抜粋）

歌う応援隊ヒトミリリィは、これまでに多数の作品をリリースしています。

シングル

インディーズ、メジャー、そして自社レーベル設立後と、各時期に様々なシングルを発表。「粗品」（メジャーデビュー曲）、「泣いたっていいさ」、「輝き一つ、ちゃんとこの胸に」、「運命という偶然達へ」、「Song For カラアゲ」（映画「カラアゲ☆USA」公認応援ソング）、「僕はゆめまる夢がある」（福井市宣伝隊長朝倉ゆめまる公式応援ソング）などが代表作として挙げられます。

アルバム

『くもりのち晴れ』（インディーズ）：初のアルバムで、タワーレコード渋谷店で高い売上を記録しました。
『三三七拍子!!』（BigBearRichRecords）：自社レーベル設立後初のアルバムで、九段会館での発売記念ライブは成功を収めました。
* 『わっしょい!!』（BigBearRichRecords）：映画やスポーツイベント、地域プロモーションなどの様々なタイアップ曲や応援ソングを多数収録しています。

コンピレーション・アルバムにも参加しており、『ふるさと』には「かえろかな」が、『ふるさと2』には「キラリ」がそれぞれ収録されています。これらの作品は、彼らの一貫した「応援」というテーマと、多様な音楽性を反映しています。

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