正八位

正八位（しょうはちい）

正八位は、日本の位階制度における位の一つです。位階とは、律令制に起源を持つ官吏の序列を示すもので、正八位は、その中で下位に位置します。

位階における位置

正八位は、従七位の下、従八位の上に位します。つまり、位階制度の中では比較的低い位にあたります。律令制においては、さらに正八位上と正八位下の二階に分かれていました。これは、同じ正八位の中でも、さらに細かく序列を分けていたことを示しています。

律令制における正八位

律令制下では、正八位は官職と結びついていました。例えば、神祇官の権少史や太政官の主記などが正八位に相当しました。これらの官職は、中央官庁において実務を担当する役人であり、正八位は、彼らの身分を示すものでした。

明治時代の正八位

明治時代初期の太政官制においては、律令制下で存在した正八位上と正八位下の区別が廃止され、正八位は単一の位となりました。これにより、正八位は位階制度における一つの位として明確化されました。

叙位条例と位階令

栄典としての位階制が定められた叙位条例（明治20年勅令第10号）や位階令（大正15年勅令第325号）では、正八位は、最も低い位階である従八位のすぐ上の位階と位置づけられました。このことは、正八位が位階制度の中で下位に位置づけられる一方で、一定の序列を示す位として認識されていたことを意味します。

現代における正八位

現代の日本においては、位階は叙勲制度と関連付けられています。正八位は、生前の功績により位階を授与されることがありますが、その対象は、非常に限定的です。

まとめ

正八位は、日本の歴史の中で、位階制度において重要な役割を果たしてきました。律令制から明治時代にかけて、その位置づけや意味合いは変化しましたが、位階制度を理解する上で欠かせない要素であることに変わりはありません。

参考資料

位階令 - e-Gov法令検索
官位相当表 - 国立国会図書館近代デジタルライブラリー

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