正木正明

正木 正明

正木 正明（まさき まさあき、1954年〈昭和29年〉4月17日 - ）は、日本の宗教家であり、宗教法人創価学会の重要な役職を歴任してきた人物です。大阪府に生を受け、創価大学法学部を卒業しています。現在は創価学会の参議会副議長を務めています。

彼の長男は、出版社の編集者であり文筆家としても活動する正木伸城氏です。

来歴と思想

1954年、正木正明氏は大阪府堺市に誕生しました。1961年、幼少期に創価学会に入会します。創価大学に進学後、学生自治会の中央執行委員長を務めるなど、学生リーダーとして活動しました。大学在学中には、学費改定を巡る重要な問題にも関与し、議論を経て最終的に学費値上げを受け入れる判断を下しています。

大学卒業後、正木氏はそのまま創価学会の本部職員としてのキャリアを歩み始めました。組織内部での昇進は早く、まず青少年部門の責任者である高等部長、組織の規律を重んじる創価班の委員長といったポストに就きました。その後、男子部、青年部といった若年層を率いる重要な部門のリーダーを務め、組織の未来を担う人材育成に深く関与します。

地域組織においても手腕を発揮し、広大な首都圏を統括する総東京長、首都圏最高会議議長を歴任。さらに、壮年層を率いる壮年部長も務め、幅広い世代の会員指導にあたりました。組織全体に関わる重要なポストとしては、本部連絡調整室長、OB・OG組織である創友会の委員長などを経験し、創価学会の運営中枢における経験を積んでいきました。これらの実績が認められ、組織の最高幹部である副会長の役職へと昇進しました。

2006年11月、正木氏は創価学会の第9代理事長に就任しました。理事長は宗教法人としての創価学会の代表役員も兼ね、組織運営における事実上のトップに位置する要職です。理事長在任中も、広報活動を担う教宣部長、創価学会インタナショナル（SGI）の副会長・常任理事として国際的な活動にも関わりました。また、組織が運営する教育機関である創価大学や創価学園の理事、創友会総合委員長、機関紙の発行に関わる広布新聞会議副議長など、多岐にわたる関連団体の要職を兼任し、組織全体の幅広い分野で指導力を発揮しました。

なお、同姓である公明党の元衆議院議員、正木良明氏としばしば混同されることがありますが、両者に血縁関係はありません。

2016年1月、正木氏は体調不良を理由に理事長の辞任を申し出ました。この申し出が受け入れられた後、彼は会長の諮問機関であり、組織の重要事項について提言を行う参議会の副議長に就任し、現在に至ります。理事長という執行部門のトップから、諮問・助言を行う機関へと立場は変わりましたが、長年の経験と知識をもって、引き続き組織運営を支える重要な役割を担っています。

創価学会において、若手時代から主要部門のリーダーを経験し、地域組織、本部中枢、国際部門、関連教育機関と、組織内のあらゆる階層と分野で要職を歴任した正木正明氏のキャリアは、創価学会における指導者育成の一つの典型を示していると言えるでしょう。

主な役職歴

正木氏が歴任した主な役職は以下の通りです。

高等部長
創価班委員長
男子部長
青年部長
総東京長
首都圏最高会議議長
壮年部長
副会長
連絡調整室長
第9代理事長・代表役員
教宣部長
参議会副議長（現職）
創価学会インタナショナル副会長・常任理事
創価学園理事
創価大学理事
創友会委員長・総合委員長
* 広布新聞会議副議長

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