武岡毅

武岡 毅

1999年6月5日、大阪府に生まれた日本の柔道家。パーク24に所属し、66kg級で国内外の大会に出場している。身長169cm、右組み手、血液型はA型。得意技として大外刈を挙げる。

7歳の時にミキハウス柔道教室で柔道を始めた。小学校6年時には全国小学生学年別柔道大会の50kg級に出場したが、初戦で涙を呑んだ。扇中学に進学後も柔道を続け、2年時には全国中学校柔道大会の50kg級で3回戦まで進出。3年生では階級を55kg級に上げて同大会に臨んだが、2回戦で敗退するなど、中学時代には全国の舞台で目立った成績を残すことはできなかった。

高校は柔道の強豪校である足立学園高校に進学し、才能が開花していく。1年生の時には全国高校選手権の60kg級で5位入賞を果たし、頭角を現した。2年生になるとその勢いは加速し、インターハイで念願の全国優勝を達成。しかし、高校3年時のインターハイでは連覇を目指したが、準決勝で敗れて3位に終わり、目標達成はならなかった。同年の全日本ジュニアでも決勝まで駒を進めたものの、惜しくも敗れて準優勝という結果に終わった。

國學院大學へ進学後、階級を66kg級に上げた。大学2年時には、全日本ジュニアでこの階級での全国タイトルを獲得。さらに同年の世界ジュニア選手権に出場し、決勝まで勝ち進む快進撃を見せたが、決勝でブラジルの選手に敗れて準優勝となり、世界タイトルにはあと一歩届かなかった。

大学卒業後、2022年からはパーク24の一員として競技を続ける。社会人初年度の5月には全日本強化選手選考会で優勝し、幸先の良いスタートを切った。10月の講道館杯でも決勝で高校生選手を下して初優勝を飾り、国内トップレベルでの存在感を示した。しかし、12月のグランドスラム・東京では5位に留まり、国際大会でのさらなる活躍が期待された。

2023年は、体重別選手権で3位となった後、グランドスラム・バクーに出場。2回戦ではリオデジャネイロオリンピック金メダリストを撃破する活躍を見せ、決勝まで進んだが、地元アゼルバイジャンの選手に敗れて準優勝。この経験を糧に、同年の講道館杯では会社の先輩を決勝で破り、大会2連覇を達成した。

2024年に入ると、2月のグランドスラム・パリで躍進を見せる。準決勝、決勝と強敵を次々と破り、自身初のIJFワールド柔道ツアー優勝を飾った。特に決勝で元世界チャンピオンに勝利したことは大きな注目を集めた。4月の体重別では初戦敗退という波乱もあったが、これまでの国際大会での実績が高く評価され、世界選手権の代表に選出される。5月の世界選手権では初めて決勝の舞台に立ったが、国内のライバルに敗れて無念の準優勝に終わった。10月のグランドスラム・アブダビは5位、12月のグランドスラム・東京では再び優勝を果たした。

2025年も国内外で精力的に活動。2月のグランドスラム・バクーで優勝すると、4月の体重別では3位となったものの、その実力を認められ2年連続で世界選手権代表に選出される。そして6月、満を持して臨んだ世界選手権で、世界ランキング1位の選手を決勝で破り、遂に自身初となる世界チャンピオンの栄光を手にした。これは、これまでの弛まぬ努力が実を結んだ瞬間であった。

2025年6月16日現在、IJF世界ランキングは2位につけている。

戦績

60kg級

2016年 - 全国高校選手権 5位
2016年 - インターハイ 優勝
2016年 - エクサンプロバンスジュニア国際 優勝
2017年 - インターハイ 3位
2017年 - 全日本ジュニア 2位
2018年 - ブレーメン国際 優勝

66kg級

2019年 - 全日本ジュニア 優勝
2019年 - 世界ジュニア 2位
2019年 - 講道館杯 5位
2020年 - 講道館杯 3位
2021年 - 体重別 3位
2022年 - 全日本強化選手選考会 優勝
2022年 - 講道館杯 優勝
2022年 - グランドスラム・東京 5位
2023年 - 体重別 3位
2023年 - 実業個人選手権 3位
2023年 - グランドスラム・バクー 2位
2023年 - 講道館杯 優勝
2024年 - グランドスラム・パリ 優勝
2024年 - 世界選手権 2位
2024年 - グランドスラム・アブダビ 5位
2024年 - グランドスラム・東京 優勝
2025年 - グランドスラム・バクー 優勝
2025年 - 体重別 3位
* 2025年 - 世界選手権　優勝

（出典：JudoInside.com等）

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