武野義治

武野義治（たけの よしはる、1911年 - 1989年）は、日本の外交官であり、初代駐イスラエル特命全権大使、駐ブルガリア特命全権大使、そしてアジア・太平洋国会議員連合の事務総長を務めた人物です。

人物と経歴

武野義治は、東京府（現在の東京都）出身です。1936年に東京商科大学（現在の一橋大学）を卒業後、外務省に入省しました。大学在学中は、後に内閣総理大臣となる大平正芳や、駐インド特命全権大使を務める小島太作、一橋大学名誉教授となる吉永榮助、労働事務次官となる富樫総一らと親交を深めました。彼らは憲法の田上穣治講師や国際法の大平善梧教授が中心となっていた研究会で共に学び、高等試験外交科に合格しました。

1949年、武野は外務省特別資料部第一課長に就任し、同年には外務省管理局引揚渡航課長も兼任しました。1950年には外務省管理局引揚課長となり、1951年には在ジャカルタ日本政府在外事務所所長として海外勤務を始めました。1952年には在ジャカルタ日本国総領事館総領事に昇任しましたが、同年に法務省入国管理局総務課長として帰国しました。1953年には法務省法務研修所教官も兼任しました。

その後、1956年には在オーストラリア日本国大使館参事官、在ニュージーランド日本国公使館参事官兼臨時代理公使として再び海外勤務を経験しました。1957年には在シアトル日本国総領事館総領事を務め、1960年にはイスラエル国駐箚特命全権公使に任命され、1963年には初代駐イスラエル特命全権大使となりました。1967年には外務大臣官房審議官に就任、同年にはブルガリア国駐箚特命全権大使も務めました。

退官後は、アジア・太平洋国会議員連合中央事務局の事務総長として活躍しました。1981年には勲二等旭日重光章を受章、1989年には叙正四位に叙されました。

著書

武野義治は、以下の著書を執筆しています。

『英國炭鑛國營の實際』久保山石炭研究所、1947年
『アメリカにおける外国人管理行政』（鈴木一、田村坂雄と共著）法務研修所、1954年


武野義治は、日本の外交に大きく貢献した人物であり、その功績は今日でも高く評価されています。

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