歴山 (潜水艦母艇)

歴山（れきざん）の歴史

歴山（れきざん）は、日本海軍の潜水艦母艇として特に知られる艦艇である。艦名はアレキサンダーの和名に由来し「歴山」と名付けられた。この艦艇は元々、ロシアの捕鯨用貨物船「アレキサンドル」であったが、日露戦争の開戦に際し、日本の手に落ちた経緯がある。

時代背景と艦の捕獲

日露戦争が始まった1904年（明治37年）2月10日、日本海軍はアレキサンドルを捕獲した。これはロシアの捕鯨船ということで、戦争への影響が大きかった。この艦は当初、260総トンの船であり、戦争中の重要な役割を担うこととなった。その後、同年の7月10日に「歴山丸」という名で汽船としての運用が開始される。次の年には、艦の拿捕に関する抗議が棄却され、7月4日には雑役船として、特に潜水艇の母船としての役割が与えられた。

母船としての役目

1910年（明治43年）には、第六潜水艇の遭難に際して、歴山はその母船として重要な監視活動を行っていた。遭難事故が起こると、歴山は「豊橋」や「硯海丸」といった他の艦と共に、遭難者の救助活動に従事した。このように歴山は潜水艦の母艇として、重要な使命を果たしていた。

特務艇への編入と改名

1920年（大正9年）7月1日、歴山は特務艇として正式に編入され、以降は「歴山」という名で知られるようになった。この時期、日本海軍においては、潜水艦の運用がますます重視されており、母船としての役割も強化されていった。

退役とその後

1927年（昭和2年）11月1日に、歴山は除籍されることとなった。その後、1928年4月23日には廃船となり、1929年（昭和4年）1月12日には売却される。艦艇としての歴史は長くはなかったが、日露戦争やその後の日本海軍における潜水艦運用においては、重要な役割を果たした艦艇であったことは間違いない。

参考文献

• - 片桐大自『聯合艦隊軍艦銘銘伝』（光人社、1993年）

このように歴山は、捕獲から潜水艦母艇としての活躍、そしてその後の退役に至るまで、海軍の歴史の中で重要な一角を占めていた。

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