比嘉梨乃

比嘉 梨乃（ひが りの）は、1992年5月11日生まれ、沖縄県沖縄市出身の日本の女優、タレント、元アイドルです。かつてはヒガリノの芸名で活動していました。現在の所属事務所はREVIVEで、以前はソニー・ミュージックアーティスツに所属していました。

幼い頃から芸能界への強い憧れを抱き、様々なオーディションに挑戦していましたが、常に最終選考で落選するという経験を繰り返し、一度は夢を諦めかけていた時期がありました。しかし、2008年に沖縄全島エイサーまつりで踊っていたところ、偶然その場に居合わせた『沖縄美少女図鑑』編集長の目に留まります。これを機に、最後の思い出作りのつもりで同誌のモデルに応募したところ編集長と再会し、見事モデルとして採用されました。

この出会いの中で、オーディションで常に二番手になることや、肝心な場面で失敗してしまうという比嘉氏のキャラクターが印象に残り、編集長によって「永遠の2番手」というキャッチフレーズが名付けられました。このフレーズには、「いつか一番になってほしい」という編集長の願いが込められていたと言われています。また、旧芸名である「ヒガリノ」も、同誌で以前人気だったモデル「キンマリ」になぞらえ、「響きが似ている」という理由から編集長が命名したものです。旧芸名表記に添えられていたピースマークは、絵文字ではなく、デザイナーが制作したオリジナルのマークでした。

2009年からは、ウィルコム沖縄の4代目イメージガールに選ばれ、出演したテレビCMで衝撃的な「変顔」を披露したことが話題を呼び、多くの注目を集める存在となります。2010年には、CMソングとして使用されたオリジナル曲「コミュニケーションワールド」を自身が歌唱し、同年9月にCDデビューを果たしました。

デビュー当初から2014年9月までは片仮名の「ヒガリノ」として活動していましたが、自身が主演を務めた映画『ぼんとリンちゃん』（2014年公開）への出演を契機に、本名と同じ漢字表記の「比嘉梨乃」に芸名を改め、現在に至ります。

女優としてテレビ、映画、舞台と活動の幅を広げており、NHK Eテレの教育番組『テストの花道』や『ビットワールド』、日本テレビ系の『シューイチ』にはレギュラー出演経験があります。ドラマでは『警視庁・捜査一課長』シリーズや『真犯人フラグ』、沖縄の歴史を描いた琉球放送の『阿麻和利』などに出演。映画では『天国からのエール』、『ぼんとリンちゃん』、『ヒロイン失格』、主演作の『トシエ・ザ・ニヒリスト』など、様々なジャンルの作品に出演しています。また、舞台作品にも多数出演し、演技のキャリアを積んでいます。

趣味は、沖縄の郷土料理であるてびち（豚足）の骨を丁寧に取り除くことと、エイサーの女踊りです。特技には、長い間まばたきをせずにいられることや、絡まってしまった糸を根気強く解くことを挙げています。かつてはmixiの公認タレントとして、ファンに向けて日々の出来事を綴った日記を公開するなど、SNSを通じた交流も行っていました。

「永遠の2番手」というキャッチフレーズをバネに、地道な努力と幅広い活動で着実に実績を積み重ねてきた比嘉梨乃氏。その明るい個性と、多様な役柄を演じこなす表現力は、今後のさらなる活躍を期待させる存在です。

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