民主カレン慈善軍

民主カレン慈善軍の概要

民主カレン慈善軍（DKBA）は、ミャンマーのカレン民族に根ざした軍事組織であり、呼称には「民主カレン仏教徒軍第5旅団」や「カロートゥボー大隊」が含まれています。本組織はカレン民族同盟（KNU）との連携を保ちながら、主にミャワディ以南の地域を支配し、国境貿易や鉱物採掘を通じて経済基盤を築いています。

歴史的背景

初めに、DKBAは民主カレン仏教徒軍の一部門として設立されました。創設者であるラプエーは、組織がミャンマー軍の下部に再編されることに強く反対し、そのために国境開発旅団として活動を続けました。彼は母体となるKNUとの関係を深め、2010年には政府軍に対する攻撃を行うなど、積極的な軍事行動を展開しました。

2011年にBGF（国境警備隊）との合流が見られ、支配地域が広がりを見せたものの、停戦協定によって武装解除には応じず、組織名も「民主カレン慈善軍」へと変更されました。ラプエーは健康上の理由で2015年に引退し、その後は副司令官が後継となるなど、組織内の権力構造にも変化がありました。

最近の動向

2014年以降、内部での分裂や指導者による行動が見られ、特に国軍との武力衝突が激化しました。この時期に幾つかの指導者がDKBAを離れ、新たな派閥が形成されたことで、組織の影響力は複雑化しました。また、2020年には東南アジアのマフィアと提携し、詐欺団地やカジノの保護を担うという新たな活動が報告されています。

DKBAはその後、ミャワディ南部での行政および治安の管理に乗り出し、犯罪組織との連携も噂されています。特に中国やウガンダ国籍の人々が関与した事件が報告され、内部調査によってもコントロールが及ばないとの発表がなされました。

2023年以降は、BGFと多くの中国人が流入する動きが確認され、パヤトンズーでは不動産市場の高騰が見られることから、DKBAとBGFの間に協力関係が存在すると考えられています。現在もDKBAは治安維持の重要な役割を果たしており、様々な活動が続いています。

結び

民主カレン慈善軍は、その歴史や内部事情、他の組織との関係を含め、ミャンマーにおける重要な軍事組織の一つとして位置づけられています。これからの動向にも注目が集まっており、地域の治安や経済にも大きな影響を及ぼす存在であることは間違いありません。

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