民主党 (日本 1996-1998)

民主党について

民主党（みんしゅとう、英: Democratic Party of Japan）は、過去に存在した日本の政党であり、略称には「民主」や「DPJ」があります。本記事では、民主党の設立から1998年の合併前までの歴史を振り返ります。

設立の背景

1994年12月の新進党結成後、自民党との二大政党制が期待される中、小政党は埋もれる危機に瀕していました。そのような状況の中、新党さきがけの鳩山由紀夫は、社会党（後の社会民主党）との合流を目指す動きを見せていました。彼は、新党設立に向けて、藥害エイズ問題で支持を集めていた菅直人や元北海道知事の横路孝弘と協力し、民主党設立委員会を立ち上げます。

しかし、鳩山邦夫は社会党及びさきがけからの明確な合流に反対し、両者の軋轢が生じました。これにより、新党の結成は難航し、鳩山は新進党の細川護煕に参加を打診しますが、彼は参加を拒否しました。

民主党結成

1996年9月27日、橋本龍太郎首相が臨時国会を解散したことで、選挙が近づく中、9月28日に日本教育会館で「民主党」結成大会が開かれました。この場で鳩山由紀夫と菅直人による二人党首制が決まりました。新党には、社民党から35人、さきがけから15人といった議員が参加し、総勢57名の新たな政党が成立しました。

正式な結党日は翌日の9月29日と記録されており、結成時には「市民が主役の民主党」というキャッチコピーが用いられました。設立資金は、鳩山家から15億円、残りの10億円は連合からの借り入れで賄ったといいます。

排除の論理

鳩山由紀夫と菅直人が民主党を設立する際、旧社会党の幹部らの入党を拒否したことを指して「排除の論理」と呼びます。これは、鳩山が新党の広がりを期待しながらも、過去の負のイメージを背負わせた結果、党内に対する不満を生むことになりました。1996年の衆院選では52議席を獲得し、第三極としての地位を確立するも、選挙後は一部の幹部が排除される形となりました。

党史の流れと影響

民主党は設立当初から多くの課題に直面しましたが、1997年の東京都議会選挙では議席数が減少し、苦境に立たされました。1998年には新しい民主党が形成され、公党としての活動を継続します。その後も、党勢の変動や他政党との統合、解散の経緯が繰り返され、時を経て党の姿は変化しました。

特に「排除の論理」は、後の政治情勢にも影響を与え、2017年の民進党解体時には新たに適用される事態となりました。このように、民主党の歴史は政治の動向に強く影響され、党内外で数々の議論を呼ぶことになります。

まとめ

以上のように、民主党は日本の政治において重要な役割を果たしていましたが、設立からの道のりは決して平坦ではありませんでした。今なおその影響は、現在の政党制度にも反映されています。民主党の歴史を振り返ることは、現代日本の政治を理解する上で欠かせない要素となるでしょう。

もう一度検索