民芸店ましこ

民芸店ましこ

栃木県芳賀郡益子町に佇む「民芸店ましこ」は、益子焼の専門店として1952年に開店しました。これは益子町において初の試みであり、民芸品としての陶器の魅力を広める重要な役割を果たしています。

設立の背景

「民芸店ましこ」の設立のきっかけは、初代店主中山茂があるご縁から濱田庄司、佐久間藤太郎と出会ったことに始まります。彼らの勧めにより、益子焼の良さを広める店を開くことになりました。開店当初から、日常使いの器に特化したラインナップが揃い、古さを感じさせないシンプルで実用的なデザインにこだわっています。

店主の理念と陶器の魅力

民芸店ましこでは、“器としての良さ”を重視し、日々使うことができる本格的な益子焼を取り揃えています。これにより、訪れる人々は「益子らしさ」を実感しながら、陶器の魅力を存分に楽しむことができます。濱田からは「陶器は常にきれいに保つべき」という指導も受け、品質管理にも余念がありません。

現在の活動と作家たちとの関係

民芸店ましこは、現在でも益子焼の魅力を伝える思いを持ち続けています。特に、新しい作家たちの挑戦を支援することに力を入れています。店では、多くの現代作家や伝統的な窯元が手がけた作品が販売されており、それぞれの特徴を活かした陶器が並びます。これにより、訪れる人々は、益子焼の奥深さを感じることができます。また、濱田窯との深い関係は年に一度の「濱田窯展」などのイベントを通じても感じられます。

歴代の店主とその貢献

最初の店主は、中山茂であり、彼の妻も店の立ち上げに重要な役割を果たしました。その後、息子の中山隼人が2代目として店を引き継ぎ、さらには中山武が3代目の店主となりました。武は地域社会との関わりを大切にし、益子町の観光振興や復興活動にも積極的に参加しています。

おわりに

『民芸店ましこ』は、ただの陶器販売店ではなく、益子焼の文化と歴史を伝える重要な拠点となっています。日用品としての日常使いを重視しつつも、“本物の益子焼”を提供する姿勢は、多くの人々に愛され、今もなお益子焼の魅力を広めています。これからも地域密着型の活動を続け、益子の伝統と新しい挑戦を融合させた店であり続けることでしょう。

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