民間外交推進協会

民間外交推進協会（FEC）

民間外交推進協会、略称FEC（The International Friendship Exchange Council）は、1983年に設立された非営利の国際交流団体です。その活動の柱は、政府間外交とは異なる民間レベルでの交流を推進し、各国の友好関係を強化し、国際理解を深めることにあります。民間外交という分野における、初期の活動団体として知られています。

設立の背景と目的

グローバル化が進展し、国際社会が複雑化する中で、国家間の公式な枠組みだけでは捉えきれない課題が増加しています。本協会は、こうした状況に対応するため生まれました。協会の目的は、異なる文化や社会背景を持つ人々と直接交流し、心を通わせることです。表面的な交流にとどまらず、相互の文化や価値観に対する深い理解を築くことで、偏見のない、強固な信頼関係を構築することを目指しています。

組織の構成と特徴

本協会の活動を支えるのは、その多様な参加者です。外交や国際問題に深い知見を持つ官界経験者、さらに学術、経済、文化など多岐にわたる分野で国際的な経験を持つ民間の専門家が多数集まっています。これにより、幅広い視点からの知識や経験が結集され、国際社会の課題に対する多角的なアプローチが可能となっています。

また、本協会は日本に駐在する各国の大使との緊密な連携を特徴としています。100カ国を超える国々の駐日大使が名誉会員として参加しており、これは本協会の活動が国際社会から広く認知され、信頼されていることの証左と言えます。各国大使は、それぞれの国と日本の間の文化紹介や情報交換において重要な役割を果たし、協会が提供する交流の場を通じて、友好関係の深化に貢献しています。

活動理念と目指すもの

本協会は、政府や特定の組織から独立した民間団体として活動しています。この独立した立場から、参加者の豊富な知識と経験を集約し、英知を結集しています。そして、民間レベルでの交流から生まれる人々の声や考え（民意）を、可能な形で外交の場に反映させることを目指しています。これにより、国民の感覚に即した、より実効性のある外交の推進を後押しします。

最終的な目標は、世界の人々と「心を通わす」交流を深め、多岐にわたる分野での協力関係を強化し、「相互互恵」の関係性を発展・拡大させることに貢献することです。相互に利益となる関係を築くことで、国際社会全体の安定と繁栄に寄与することを目指しています。

基本理念に込めた思い

本協会の活動は、以下の三つの基本理念に基づいています。

世界の平和と繁栄のために：国際間の相互理解と協力を通じ、より平和で豊かな世界の実現を目指します。
国際化時代に対応して：多様性を尊重し、変化し続ける国際環境の中で、有効な国際交流のあり方を追求します。
* 政府間の外交がより強力に推進されるために：民間レベルでの関係構築や対話を通じて、政府間外交の円滑化と強化に寄与します。

これらの理念の下、民間外交推進協会は、国境を越えた人々のつながりを育み、より良い国際社会の構築に向けた活動を積極的に展開しています。

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