水尾嘉孝

水尾嘉孝: プロ野球選手から料理人へ

水尾嘉孝（みずお よしたか、1968年5月2日生まれ）は、奈良県橿原市出身の元プロ野球選手であり、主にリリーフとして活躍しました。彼は1991年から2003年まで、プロ野球で13年間のキャリアを築き、引退後はイタリア料理のシェフに転身しました。

磨かれた野球技術とプロ入りの道

水尾は1968年に香川県坂出市で誕生しましたが、小中学校の多くは奈良県や大阪府で過ごしました。彼の野球キャリアは小学校3年生の頃、五条ドンキーズで始まりました。これにより、彼は県大会でベスト4に入る結果を残しました。中学校は八木中学校を経て豊中市立第五中学校に進学し、卒業後は高知県の明徳義塾高校に野球留学。その後の高校時代、彼は高知大会の決勝に進出しますが、惜しくも敗れました。

東京の大学への進学を希望していたものの、福井工業大学経営工学部に進学。その後、大学では左肘の故障に悩まされ、2度の手術を経て、リハビリを続けました。しかし、彼はその後、大学野球で左のエースとして活躍し、日本代表にも選出されます。

プロ野球選手としてのキャリア

水尾は、ドラフトによって横浜（当時の横浜大洋ホエールズ）に指名され、1991年にプロの世界に足を踏み入れました。入団時は高い評価を受け、当初は一流の投手として期待されましたが、プロ1年目は腰を痛め、実際のプレーには恵まれませんでした。最やく3年目・1993年に一軍デビューを果たしますが、その年も苦しい成績が続きました。

1994年には二軍での活躍が評価され、オリックス・ブルーウェーブにトレードされます。オリックス移籍後、彼は中継ぎに転向し、1995年にプロ入り5年目で初勝利を記録します。1997年には68試合に登板し、自己最高の成績を残しました。2000年代に入り、徐々に故障に悩まされるようになり、最終的には2003年に西武にテスト入団し、その後現役引退を決意するまでの道のりは厳しいものでした。

現役引退後の新たな挑戦

現役を引退した水尾は、料理の世界への転身を果たしました。彼は大阪の洋食屋でのアルバイトを経て、料理学校に通いました。料理の腕を磨いた彼は、2010年に東京都目黒区自由が丘にイタリアン料理店を開店しました。その後も店舗を移転し、2011年には新たなレストランをリニューアルオープンさせます。

さらに、母校の福井工業大学から、学生指導を行う統括コーチへの要請を受け、2020年に就任しました。現在では、選手育成に取り組む一方で、料理人としても新しい挑戦を続けています。

選手としてのスタイル

水尾の投球フォームはスリークォーターであり、特に左打者に強いことが特徴です。また、彼は球速やコントロールの良さで注目されており、オリックス時代にはストレートを主体とした変化球を駆使していました。彼の野球キャリアは多くの苦労がありましたが、それを経て新たな人生を切り開いているのです。

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