水島早苗

水島早苗（みずしま さなえ、1909年8月31日 - 1978年2月25日）は、日本のジャズ黎明期を彩った、鹿児島県出身のジャズボーカリストです。本名は永田喜子。立教高等女学校を卒業後、その歌声で多くの人々を魅了しました。また、トニー相良という名義でも活動していたことが知られています。

彼女は、日本のジャズシーンがまだ黎明期であった時代から、その才能を発揮し、多くのファンを魅了しました。歌手としての活動と並行して、後進の育成にも力を注ぎ、1957年には「水島早苗ボーカル研究所」を設立しました。ここから、マーサ三宅、金子晴美、佐良直美、前野曜子、伊集加代など、数々の著名な歌手が巣立っています。

水島早苗の音楽への情熱と、後進育成への貢献は、彼女の死後も高く評価され続けています。1985年には、ジャズ専門紙『ジャズワールド』が、彼女の功績を讃え、「水島早苗ジャズヴォーカル賞」（現在の日本ジャズヴォーカル賞）を創設しました。この賞は、日本のジャズボーカル界において最も権威のある賞の一つとして認知されており、水島早苗が日本のジャズに与えた影響の大きさを物語っています。

水島早苗は、その歌声だけでなく、教育者としての側面からも、日本のジャズ史にその名を深く刻んだ人物です。彼女の情熱と功績は、今日でも多くの音楽家やファンに影響を与え続けています。

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