水産研究・教育機構

国立研究開発法人水産研究・教育機構

国立研究開発法人水産研究・教育機構は、水産庁に所属する国立の研究機関です。主に水産業の技術向上を目指し、多様な試験・研究・教育活動を展開しています。この機関は、独立行政法人通則法と国立研究開発法人水産研究・教育機構法に基づいて設立されており、水研機構という略称で広く知られています。

所在地と組織

この機構の本部は神奈川県横浜市に位置し、最新の技術と設備を備えた環境で研究が行われています。理事長は中山一郎氏が務めており、2020年の時点で常勤職員は1,185名に達しています。水産研究・教育機構は、様々な専門分野に特化した部門を持ち、その業務は多岐にわたります。

業務内容

水産研究・教育機構は、以下のような法定業務を担っています。

1. 試験研究業務：水産に関する専門的な試験や研究を実施し、水産業に必要な知見を提供します。この分野には、水産物の調査、分析、講習、さらには種苗や標本の生産と配布も含まれます。
2. 栽培漁業に関する技術開発：特にさけやますの個体群を維持するための孵化放流技術の開発に努めています。
3. 海洋水産資源の開発業務：関連する調査・情報収集を行い、海洋水産資源の開発を促進しています。
4. 立入検査業務：遺伝子組換え規制法に基づく検査や収去も行うなど、法律に基づいた監視活動も組織の重要な役割です。

歴史と沿革

水産研究・教育機構の歴史は1897年に遡ります。農商務省において水産講習所が設置されたのが始まりで、その後、いくつかの組織が統合・改組を繰り返しながら、現在の水産研究・教育機構に発展しました。1949年には海区ごとに8つの研究所が創設され、1963年には水産大学校が設立され、2001年に独立行政法人として水産総合研究センターが設立されました。様々な改組を経て、2016年に現在の形に統合されました。

2020年には9つあった研究所を2つの主要研究所（水産資源研究所と水産技術研究所）に再編成しました。これにより、効率的な調査研究が可能となるように組織構造が見直されています。

組織構成

現在の水産研究・教育機構は、以下の下部組織から構成されています：

• - 水産資源研究所
• - 水産技術研究所
• - 開発調査センター
• - 水産大学校

この機関の活動は、持続可能な水産業の実現に向けた重要な役割を果たしており、国内外の水産環境に関する研究や技術の発展に大きく寄与しています。水産学や海洋学など関連する学問分野との連携を強化し、未来の水産業の発展に寄与することを目指しています。

もう一度検索