水野涼

水野 涼（みずの りょう）

水野 涼は、1998年5月31日に群馬県桐生市で生まれた日本のモーターサイクルロードレースライダーです。幼い頃からロードレースの世界に身を置き、国内外のトップカテゴリーでの活躍を目指してきました。

キャリアの始まりとステップアップ

水野選手のレースキャリアは、ミニバイクレースからスタートしました。2008年には「74GP」の初代チャンピオンに輝き、秋ヶ瀬および榛名サーキットでの「74Daijiro」クラスでもチャンピオンを獲得するなど、早くからその才能を示しました。2011年には桶川サーキットのSP12 EXPクラスでもチャンピオンとなるなど、着実に実績を積み重ねていきました。

その後、ロードレースのカテゴリーへとステップアップ。2012年には筑波ロードレース選手権J-GP3クラスでランキング2位を獲得し、全日本ロードレース選手権への参戦へと繋げます。全日本選手権では、2013年にJ-GP3クラスでランキング7位となった後、Honda系の名門チームであるMuSASHi RT HARC-PRO.から参戦を開始します。2014年には同クラスでランキング2位となり、翌2015年には見事シリーズチャンピオンを獲得。この年、ロードレース世界選手権Moto3クラスにもスポット参戦し、世界への挑戦も経験しました。

全日本ロードレース選手権トップカテゴリーと国際経験

J-GP3での成功を経て、2016年からはミドルカテゴリーであるJ-GP2クラスに参戦。MuSASHi RT ハルク・プロから独自のシャシーであるHP6-q(クアトロ)を駆り、ランキング3位となりました。そして、2017年には同クラスで再びシリーズチャンピオンを獲得。国内ミドルカテゴリーの頂点に立ちました。

2018年からは、全日本ロードレース選手権の最高峰クラスであるJSB1000へと昇格。初年度はランキング11位となりましたが、着実に適応し、2019年、2020年と連続してランキング4位を記録するなど、国内トップライダーの一人としての地位を確立していきました。

国内レースと並行して、国際的なレース経験も積んでいます。2017年にはロードレース世界選手権Moto2クラスにスポット参戦したほか、2021年と2022年には英国スーパーバイク選手権（BSB）へ挑戦。世界のレベルを肌で感じ、ライダーとしてさらなる成長を遂げました。

また、夏の祭典として知られる鈴鹿8時間耐久ロードレースにも参戦経験があります。2017年には桜井ホンダから参戦し、10位で完走するなど、耐久レースにおいても実績を残しています。

近年の活躍と2024年シーズンの挑戦

英国での挑戦を終え、2023年には再び全日本ロードレース選手権JSB1000クラスにフル参戦。Astemo HondaDream SI Racingより参戦し、ランキング3位を獲得するなど、再び国内トップ集団の一角として存在感を示しました。

そして迎えた2024年シーズン、水野選手はキャリアにおける重要な転換期を迎えました。長年共に戦ってきたHonda陣営を離れ、元世界GPライダーである加賀山就臣氏が率いるTEAM KAGAYAMAへ移籍。マシンもこれまでのHonda製からドゥカティ・パニガーレV4 Rへと変更し、新たな環境での挑戦を開始しました。この体制で全日本ロードレース選手権JSB1000クラスおよび鈴鹿8時間耐久ロードレースに参戦。シーズン開幕戦では早速ランキング3位に入るなど、新しいチームとマシンでもその速さを示しています。

ミニバイクから世界選手権、BSB、そして全日本最高峰クラスに至るまで、多様なカテゴリーとマシンを経験してきた水野選手。2024年の新たな挑戦は、ライダーとしてのさらなる飛躍が期待されています。

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