永昌寺 (関市武芸川町)

岐阜県関市武芸川町高野に位置する永昌寺は、臨済宗妙心寺派に属する寺院です。山号を景久山と称し、本尊として十一面観世音菩薩を祀っています。この寺は、美濃三十三観音霊場の第五番札所としても知られ、多くの参拝者が訪れます。

永昌寺は、承応元年（1652年）に無伝宗直を開山として創建されました。この寺は、長い歴史の中で地域の人々の信仰を集めてきました。

現在の本堂は、昭和58年（1983年）に改築されたものです。また、昭和61年（1986年）には庫裡が改築されました。境内には、乾達婆王を祀る護童堂や十王堂の他、知淵山浄水寺と称する観音堂もあります。これらの建物は、寺の歴史と信仰を今に伝える貴重な存在です。

永昌寺は、江戸時代後期の禅僧で、独特の画風で知られる仙厓の出身地であることでも知られています。境内には、仙厓の両親の墓と、平成6年（1994年）に建立された顕彰碑が建っています。これらの存在は、仙厓のルーツを語る上で重要な役割を果たしています。

永昌寺の十七世住職である東海宜誠は、台湾での布教活動に尽力しました。その結果、台湾三十三観音霊場の発起寺となり、国際的な交流の歴史も有しています。

関市には小瀬にも同名の永昌寺がありますが、両寺院には直接的な関係はありません。

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