永松達郎

永松 達郎（ながまつ たつろう）

海外を舞台に挑戦を続けるMF

1995年4月23日、大阪府に生を受けた永松達郎は、幼少期からサッカーに親しみ、日本の名門クラブであるガンバ大阪のジュニアユース（U-15）で才能を磨きました。その後、岡山県の作陽高校を経て、関西の強豪である阪南大学で学生サッカー選手としてのキャリアを積みました。卒業後、彼は日本のプロリーグではなく、海外での挑戦を決意します。

最初の海外挑戦の舞台として選んだのは、韓国でした。2017年にはKリーグチャレンジ（当時2部相当）の水原FCの入団テストに参加しましたが、外国人枠の制限により契約には至りませんでした。しかし、この経験を糧に、翌2018年には韓国ナショナルリーグ（当時3部相当）の木浦市庁FCへの加入を果たします。これは、2010年に創設された同クラブにとって初めての外国人選手であり、同時にナショナルリーグ全体としても史上初の日本人選手となる、記念すべき移籍でした。未知のリーグに飛び込んだ永松は、すぐさまその実力を発揮します。加入初年度から主力選手として活躍し、リーグ戦26試合に出場して5ゴールを記録しました。攻撃的なミッドフィールダーとしてチームを牽引するパフォーマンスが高く評価され、同年11月27日に開催された2018ナショナルリーグアワードでは、ベストイレブンに選出されるという栄誉に輝きました。

韓国での成功を経て、永松は欧州へと目を向けます。2020年2月17日には、ラトビアのトップリーグであるヴィルスリーガに所属するRFSへの加入が発表されました。しかし、世界的に拡大した新型コロナウイルスのパンデミックは、彼のキャリアにも大きな影響を与えます。リーグ戦が中断され、RFSとの契約が打ち切られるという困難に直面しました。しかし、永松は立ち止まりませんでした。同年6月4日には、同じヴィルスリーガのBFCダウガフピルスにフリー移籍で加入することを発表。新たな環境で再出発を切りました。6月15日に行われた2020年シーズンのリーグ第1節、FKリエパーヤ戦では先発フル出場を果たし、新天地でのデビューを飾りました。さらに、7月13日のFKヴェンツピルス戦では、ラトビアでのキャリア初となる得点を記録し、チームへの貢献を示しました。

ラトビアでの挑戦を終えた後も、永松の海外経験は続きました。2022年1月には、地中海に位置するマルタ共和国のトップリーグ、マルタ・プレミアリーグに属するグジラ・ユナイテッドFCへ移籍。そして、2024年6月には、東南アジアのインドネシアに舞台を移し、国内1部リーグのリーガ1に所属するマルト・ユナイテッドFCに加入しました。

ガンバ大阪のアカデミーで基礎を学びながらも、日本のプロリーグを経由せず、キャリアの初期から海外に挑戦し続けている永松達郎。韓国、ラトビア、マルタ、インドネシアと、それぞれ異なる文化、異なるプレースタイルのリーグで適応し、結果を残してきた彼のキャリアパスは、非常にユニークです。ミッドフィールダーとして攻守に貢献し、その豊富な海外経験は彼の大きな強みとなっています。2018年に韓国ナショナルリーグで獲得したベストイレブンは、海外での活躍を象徴する実績の一つです。これからも、様々な国で培った経験を活かし、永松達郎が世界の舞台でどのようなプレーを見せてくれるのか、注目が集まります。

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