永野清

永野清は、1884年（明治17年）に大分県西国東郡玉津村（現在の豊後高田市）で生まれました。第五高等学校を経て、1911年7月に東京帝国大学法科大学法律学科（独法）を卒業。1912年11月には文官高等試験行政科試験に合格し、官僚としての道を歩み始めました。

1913年、永野は朝鮮総督府警部に任官され、その後、朝鮮総督府試補、同警視、鍾路警察署長など、要職を歴任しました。さらに、朝鮮総督府事務官・咸鏡南道第三部長、同府税関長・仁川税関在勤、江原道内務部長などを務め、朝鮮半島における行政の中枢で活躍しました。1924年5月に一時休職しましたが、1927年5月には鹿児島県書記官・警察部長として再び官界に復帰。その後、熊本県書記官・警察部長に転じ、1929年7月に再び休職しました。

1931年12月、永野は地元出身者として初となる大分県知事に就任しました。しかし、1932年6月28日には知事を休職し、同年に退官。その後、1935年9月3日に別府市長として赴任しましたが、そのわずか5日後の9月8日に病のため急逝しました。

永野清の経歴は、地方官僚から朝鮮総督府、そして県知事、市長へと、多岐にわたる行政経験を示しています。彼の足跡は、日本の官僚制度と地方自治の歴史を語る上で、重要な一例と言えるでしょう。

1884年（明治17年） - 大分県西国東郡玉津村に生まれる
第五高等学校卒業
1911年（明治44年） - 東京帝国大学法科大学法律学科（独法）卒業
1912年（大正元年） - 文官高等試験行政科試験合格
1913年（大正2年） - 朝鮮総督府警部に任官
朝鮮総督府試補、同警視、鍾路警察署長などを歴任
朝鮮総督府事務官・咸鏡南道第三部長
朝鮮総督府税関長・仁川税関在勤
江原道内務部長
1924年（大正13年） - 休職
1927年（昭和2年） - 鹿児島県書記官・警察部長に就任
熊本県書記官・警察部長
1929年（昭和4年） - 休職
1931年（昭和6年） - 大分県知事に就任
1932年（昭和7年） - 大分県知事を休職、退官
1935年（昭和10年） - 別府市長に就任、同月死去

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