江仁屋離島

江仁屋離島について

江仁屋離島（えにやばなれじま）は、奄美群島に属する無人島で、鹿児島県の大島郡瀬戸内町に位置しています。その面積は0.31平方キロメートルで、加計呂麻島実久の北西沖1.5キロメートルの距離にあり、大島海峡を挟んで奄美大島の南岸と向き合っています。さらに、南西には破瀬、北西には赤瀬があり、これらの小島とも近接しています。

この島は、歴史的にも興味深いスポットの一つです。1921年（大正10年）から1945年（昭和20年）までの間、奄美大島要塞付属の江仁屋離島砲台があり、帝国陸軍によって運用されていました。現在でも、島の山頂付近には当時の兵舎跡が残存しており、訪れる人々に歴史を感じさせます。

江仁屋離島はまた、自然環境の保護が行われている場所でもあります。島全域が奄美群島国立公園に指定されており、多様な生態系が保護されています。この美しい自然環境は、地元の教育活動にも活用されています。例えば、森永製菓と森永乳業が1998年から開始した「森永リトルエンゼル育成 無人島探検隊」というプログラムが行われていましたが、2015年からは地元自治会の了承を得られずに中止されました。

その一方で、NPO法人自然体験活動支援センターが主催する「奄美大島無人島生活体験教室」や、鹿児島県立奄美少年自然の家が提供する「奄美クリエイティブ・ワイルド・アドベンチャー - 無人島冒険の旅 - 」なども行われており、子供たちや大人にとって貴重な体験の場となっています。

さらに、江仁屋離島は、陸海空の自衛隊が離島奪還訓練を行う場所としても利用されています。これは、島の地理的な特性を生かした訓練の一環であり、その重要性が認識されています。また、近年では、中国からの全島買い上げ提案が報じられるなど、島の未来に関する様々な動きもあります。

江仁屋離島は、その独特の自然環境や歴史的背景から、多くの人々に魅力を持ち続けています。自然体験や教育プログラムを通じて、島の価値を再認識することができる場所です。そのため、今後も関心を引き続けることでしょう。

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