江刺正喜

江刺 正喜（えさし まさよし）

江刺正喜は、1949年1月30日に日本の宮城県仙台市で生まれた工学者であり、主にMEMS（Micro-Electro-Mechanical Systems）に関する研究で知られる。彼は東北大学の工学部電子工学科を1971年に卒業し、その後大学院に進学。1976年に博士課程を修了した。大学院修了後、江刺は同大学で助手としてキャリアをスタートさせ、その後、助教授、教授と昇進し、2013年には定年退官を迎えた。

定年退官後も、彼は東北大学原子分子材料科学高等研究機構の教授およびマイクロシステム融合研究開発センターのセンター長として活躍し、研究活動を続けている。彼の研究は、主にMEMS技術の発展やその応用に集中しており、同分野では多くの業績を残している。

主な業績と受賞歴

江刺正喜は、優れた研究成果を上げたことにより、数々の受賞歴を持つ。1993年には日本IBM科学賞を受賞し、2006年には紫綬褒章を授与される。その後も、2015年にIEEEアンドルー・グローヴ賞を受賞し、2016年にはIEEEジュンイチ・ニシザワメダルを受賞した。このように、彼の研究は国内外で高く評価されている。2022年には瑞宝中綬章も受賞しており、これらの栄誉は彼の研究と教育活動に対する広く認められた成果である。

学術的な寄与

江刺の著作には、MEMSやマイクロシステム技術に関するものが多く、自身の研究に対する深い理解と知識を示している。中でも「はじめてのMEMS」（2011年）はその入門書として多くの学生や研究者に親しまれている。1992年発行の「マイクロマシーニングとマイクロメカトロニクス」や、「マイクロマシン－賢く働く微小機械」（1991年、共著）など、江刺の著書は学術界において重要な位置を占めており、その内容は専門的な知識を提供するものばかりである。さらに、1981年に出版された「半導体集積回路設計の基礎」は、工学教育における基本的なリソースとしての役割を果たしている。

江刺正喜は、日本の工学分野で大きな影響を与えてきた研究者であり、今後もその研究が進化し続けることが期待されている。

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