江川嘉孝

江川嘉孝（えがわ よしたか）

1942年12月20日に福島県河沼郡会津坂下町に生を受けた江川嘉孝氏は、日本のバスケットボール界において選手そして指導者として多大な貢献をされた人物です。そのキャリアは長きにわたり、数々の国際舞台で日本代表として戦いました。

選手としてのキャリア

江川氏のバスケットボール選手としての才能は、明治大学に在学中に早くも開花しました。大学という若い時期にすでに日本代表に選出されるという栄誉を得て、国際的な経験を積み始めました。学生日本代表として、1963年に開催された世界選手権や、特に日本国内で大きな期待が寄せられた1964年の東京オリンピックに出場しました。地元開催のオリンピックでは、世界の強豪国を相手にプレーし、その経験は日本のバスケットボールの歴史においても重要な意味を持ちます。

大学を卒業した後は、八幡製鐵所に入社し、社会人バスケットボールの選手として活動を続けました。社会人となってもその実力は健在で、引き続き日本代表の主力選手としてチームを牽引しました。この間にも国際大会への参加は続き、1967年の世界選手権にも再び日本代表として出場するなど、長期間にわたり日本のトップレベルで活躍を続けました。江川氏の選手時代の活躍は、多くの若い選手にとって目標となりました。

主な国際大会出場歴（選手）

江川嘉孝氏は、選手として日本代表の一員として以下の主要な国際大会に出場しました。これらの経験は、氏自身のキャリアを彩るとともに、日本のバスケットボールが世界レベルを知る上で貴重な機会となりました。

1963年 世界選手権
1964年 東京オリンピック
1965年 ユニバーシアード
1965年 アジア選手権
1966年 アジア競技大会
1967年 アジア選手権
1967年 世界選手権
1969年 アジア選手権

指導者としてのキャリア

現役選手としての生活に終止符を打った後、江川氏は指導者としての道に進みました。長年培ってきた豊富な選手経験とバスケットボールへの深い理解を活かし、後進の育成に情熱を注ぎました。その指導力は高く評価され、日本代表チームの指揮官としても活躍しました。特に、1976年にカナダのモントリオールで開催されたオリンピックでは、バスケットボール日本代表チームをコーチとして率い、選手として経験したオリンピックの舞台に今度は指導者として再び立つという貴重な経験をしました。

晩年と逝去

江川嘉孝氏は、2024年12月26日、心不全のため千葉県木更津市内の病院にて、82歳でその生涯を閉じられました。選手、そして指導者として、長年にわたり日本のバスケットボール界に貢献された江川氏の訃報は、関係者にとって大きな悲しみとなりました。氏が日本のバスケットボールに残した功績や、選手・指導者として歩んだ道は、今後も語り継がれていくことでしょう。

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