江昌寺

江昌寺は、岐阜県美濃市神洞に位置する臨済宗妙心寺派の寺院で、水月山を山号としています。中濃八十八ヶ所霊場の六十二番札所であり、地域の人々に親しまれています。

歴史

江昌寺の歴史は、元和元年（1615年）に、武儀郡上有知村（現在の美濃市）にあった清泰寺の四世住職である梁屋祖陳によって開山されたことに始まります。開基は後藤又六と伝えられています。当初は小庵でしたが、江戸時代を経て、明治元年（1868年）に清泰寺の十七世住職であった魚州恵孔の法を継いだ藻凕義泰によって中興され、寺院として再興されました。

大正5年（1916年）には観音堂が建立され、境内には弘法堂も設けられています。弘法堂には、かつて口神洞にあった薬師堂で祀られていた仏像が移され、祀られています。この仏像は平安時代中期の作と推定されており、美濃市内で最も古い仏像と考えられています。

寺内には、神洞出身で妙心寺派の管長を複数回務めた無学文奕の顕彰碑も建てられています。無学文奕は、この地域出身の著名な僧侶であり、その功績を称えるために顕彰碑が建立されました。

江昌寺は、創建から今日に至るまで、地域の信仰と文化の中心として重要な役割を果たしてきました。歴史的な仏像や顕彰碑が残されていることから、その歴史的価値も高く評価されています。

参考文献

* 『美濃市史　通史編 下巻』　美濃市　p443　1980年

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