江本悠滋

江本 悠滋について

江本悠滋（えもと ゆうじ）は、1976年12月24日に愛知県名古屋市で生まれた山岳ガイドです。彼の人生は、両親が運営するスキー店の影響を受け、幼少期からスキーを始めることでスタートしました。その後、名古屋学院中学（現・名古屋中学）のスキー部に所属し、全国大会に2度出場するなど、若い頃からスキーに熱中していました。

高校は名古屋学院高校（現・名古屋高校）に進学し、1年生の夏にはフランスに留学することを決意。単身でフランスに渡り、オーツサヴォワ地方のLe Grand Bornandにあるスキークラブに所属しました。ここでは、スキー選手育成高校に通い、FISレースやフランスナショナルカップに出場しました。しかし、膝の怪我が彼の選手活動を制限し、アルペンスキー選手としての道を断念することになりました。

その後、フランス国立スキー登山学校（ENSA）に入学し、フランスの国家スキー指導員資格を取得。しかし、彼はこの時、偶然にも友人たちの影響を受けて登山への興味を深めていきます。登山の初挑戦は、ヨーロッパの最高峰モンブランでのもので、ここでの高山病の経験が彼の登山に対する情熱を更にかき立てることになりました。

江本は冬はスキー、夏は登山というスタイルを確立し、山岳ガイドの資格を取得することを目指しました。入学試験に向けて登山リストを作成するなど、3年間の準備期間を経て、見事に日本人として初めてENSAの山岳ガイド育成カリキュラムに入学。彼は4年後に国際山岳ガイド及びフランス国家資格スキー指導員という二つの資格を取得し、当時フランスで最年少でした。

江本はシャモニーガイド組合及びESFシャモニーに所属し、その後フランスの大手アウトドアメーカーであるサロモンに入社。ここでは日本のマーケットにおけるスキー部門のマーケティングを担当しました。退職した後は、山岳ガイドとしてフランスと日本で幅広く活動を展開しています。

また、江本は2010年に地元名古屋にボルダリングジムを開業し、2018年には長野県白馬村にゲストハウス「ズットン」をオープンしました。彼は2002年にARC'TERYXとアドバイザリー契約を結び、その後アディダスとも契約を交わしました。そして、現在はTHE NORTH FACE（株ゴールドウィン）と提携しています。

江本は高い技術力を持ち、フリークライミングの最高グレードは8b+、アイスクライミングはG6-M12、アルペンスキーではFIS/55pointsという成果を残しています。彼はフランスのアルピニズムらしい多様な活動を展開し、多くの登山者から敬愛されています。また、2013年からはパラグライダーにも取り組み始め、2023年にはRedbull X-Alpsに日本代表として選出されています。

登攀歴

江本は多くの名峰に挑戦してきました。彼の登攀歴は以下の通りです：

• - 1994年：モンブラン一般ルート（初めての登山）
• - グランドジョラス、ドワット、コルト、アルゼンチエール、シャルドネ、ドロン、ロッシュフォー、グランドシャルモ、ペンヌ、モンブラン、ミディ、ベルニナ、アイガー、マッターホルン、ドームなど、ヨーロッパアルプスの数多くのバリエーションルートを個人及びガイドとして登っています。

出演歴

江本はメディアにも出演しており、以下の番組に関与しました：

• - 2003年：NHKスペシャル『極北の大岩壁〜北極圏・1200mの壁に挑む』、NHK『冬山へGO』
• - 2012年：NHK首都圏スペシャル『夏山へGO!』、NHK中部『金とく』

江本悠滋の物語は、スキーと登山に対する彼の情熱と、絶え間ない挑戦の連続によって成り立っています。

もう一度検索