池ノ内湖

池ノ内湖（いけのうちこ）

池ノ内湖は、佐賀県武雄市永島に位置する、農業用のため池です。2010年には農林水産省の「ため池百選」にも選定されました。

歴史

池ノ内湖は、1625年に武雄領内の耕地3.1haを灌漑するために築造されました。当初は小規模な池でしたが、鍋島藩武雄領主の猟場としても利用されていました。1808年には新田開発に伴い堤の嵩上げ工事が行われ、その後も食糧増産や旱魃対策のために数度の改修を経て、武雄地域最大の貯水量を誇るため池となりました。

役割

現在、池ノ内湖は一級河川である六角川流域の農地156haの灌漑を担っています。武雄市の農業を支える重要な水資源です。

周辺施設

湖畔は「武雄温泉保養村」として整備されており、佐賀県立宇宙科学館や武雄温泉ハイツ、武雄温泉ユースホステルなどの宿泊施設や、保養センター、ペンション、サイクリングターミナルなどの休憩施設があります。かつては展望台へ向かうスカイバス「のぼるくん」が運行していましたが、老朽化のため2014年に廃止されました。

自然保護活動

池ノ内湖では、地元農業者を中心に、湖畔の各施設、地元高校、保育園、水環境団体、行政が連携して、湖畔及び池の環境保全活動に取り組んでいます。特に、武雄高等学校科学部による魚類相変化の調査や特定外来生物の排除活動は、生物多様性保全への貢献が高く評価されています。

アクセス

JR九州佐世保線 武雄温泉駅下車
佐賀県道330号武雄塩田線 保養村入口

池ノ内湖は、農業用水源としてだけでなく、自然と触れ合える場所、地域住民の憩いの場としても親しまれています。周辺施設も充実しており、観光スポットとしても魅力的な場所です。

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