池松秀明

池松秀明 (いけまつ ひであき)

1986年1月10日生まれ、大阪府八尾市出身の日本の元サッカー選手。ミッドフィールダー（MF）やディフェンダー（DF）として活躍し、特に左サイドバック（SB）のポジションも務めた。

キャリア初期と高校時代

幼い頃からサッカーに親しみ、八尾久宝寺JSCや高田FCジュニアユースで技術を磨いた。高校は岡山県作陽高校に進学。強豪校として知られる同校でプレーし、2003年には全国高校サッカー選手権大会と全国高校総合体育大会（インターハイ）の両方に主要メンバーとして出場した。作陽高校時代の同級生には、後に日本代表としても活躍する青山敏弘がいた。

Jリーグでのプロキャリア開始

高校卒業後、2004年にJリーグの京都パープルサンガ（現：京都サンガF.C.）に加入し、プロサッカー選手としての第一歩を踏み出した。京都では3シーズンにわたりチームに所属したが、出場機会は限られていた。2006年シーズン終了後に京都を退団した。

ファジアーノ岡山での飛躍

2007年、当時中国サッカーリーグに所属していたファジアーノ岡山FCへ活躍の場を移した。この移籍が、彼のキャリアにおける転機となる。ファジアーノ岡山はJリーグ参入を目指しており、池松はチームの中心選手として、その目標達成に大きく貢献した。彼は守備陣や中盤で重要な役割を果たし、チームは中国リーグ、JFLを駆け上がり、2008年には見事J2リーグへの昇格を果たした。池松はファジアーノ岡山の歴史的な躍進を支えた功労者の一人である。しかし、クラブのJ2昇格を見届けた後、2008シーズン終了をもって岡山を離れることとなった。

海外への挑戦

岡山退団後、池松は海外でのプレー機会を求めた。2009年にはルーマニアへ渡り、当時2部リーグに所属していたFCプロイェシュティ（FC PLOIESTI）のテストに参加。続いて同じく2部のタルゴヴィシュテ（Targoviste）でもテストを受けた。最終的に、ルーマニア3部リーグ（Liga III Seria 1）のペトロール・ベルカ（Petrolul ZF 1948 Berca）と契約を結び、短期間ながら海外リーグでの公式戦出場経験を積んだ。これは日本人選手としては珍しいキャリアパスであり、彼の飽くなき向上心を示すエピソードと言える。

国内アマチュアリーグでの継続的な活動

ルーマニアでの挑戦を終えて帰国した後も、池松はサッカーを続けた。2009年10月からはFC大阪に加入し、約1年間プレー。その後、2011年から2012年にはディアブロッサ高田FC、2013年から2014年にはFCティアモと、関西地方のクラブを中心に活動した。2014年からは岸和田クラブに所属しており、長年にわたり第一線でのプレーを続けている。

選手としての特徴とキャリアの軌跡

池松秀明は、ミッドフィールダーおよびディフェンダーとして、特に守備的なポジションで堅実なプレーを見せた。左サイドバックとしても質の高いパフォーマンスを発揮し、チームの守備組織を支えた。京都でのプロデビューから始まり、ファジアーノ岡山でのクラブの歴史的昇格への貢献、ルーマニアでの海外挑戦、そして国内アマチュアリーグでの長きにわたる活動と、そのキャリアは多岐にわたる。それぞれのステージで、彼は自身の役割を果たすために努力を重ねた選手である。

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