決定盤!これぞウェスタン

アルバム概要

『決定盤!これぞウェスタン』（原題：This is Country & Western）は、日本のカントリー・ミュージック界を代表する二つのグループ、原田実とワゴン・エースおよび大野義夫とカントリー・メイツの演奏を収めたオムニバス形式のレコードアルバムです。1968年9月に日本コロムビアから発売されました。「決定盤」というタイトルが示す通り、当時のリスナーに向けて、カントリー音楽の魅力を凝縮した内容となっています。

参加アーティストと演奏

本作には、日本のカントリーシーンにおいて重要な役割を果たした二つのバンドが参加しています。それぞれのバンドが持つ個性あふれる演奏が、このアルバムを彩っています。

原田実とワゴン・エース

原田実が率いるワゴン・エースは、以下のメンバーで本アルバムの収録に参加しました。リーダーの原田実自身はスティール・ギターとドブロを担当し、その流麗な演奏でバンドサウンドを牽引しています。また、ボーカルとピアノは寺本圭一が担当しました。その他のメンバーは、フィドル奏者の宮城久弥、エレクトリック・ギター担当の遠山佑一郎、ベースの三田ひろし、ドラムスの丸山章一という構成です。

ワゴン・エースが演奏を手掛けたのは、レコードのSide 1に収められた「ジャンバラヤ」、「レッド・リヴァー・ヴァレー」、「マウンテン・デュー」、「偽りの心」の4曲と、Side 2に収められた「新聞売りのジミー少年」、「フォギー・マウンテン・ブレイク・ダウン」、「キャトル・コール」、「テキサス・プレイボーイ・ラグ」の4曲、合計8曲です。

大野義夫とカントリー・メイツ

もう一つの参加バンド、大野義夫とカントリー・メイツは、リーダーの大野義夫が歌とバンジョーを担当しました。河野ヨシユキも歌とピアノを担当し、ボーカルパートを支えています。バンドメンバーは、エレクトリック・ギター奏者の吉野五郎、ベース担当の花田健、そしてドラムスのジョージ水野によって構成されています。特筆すべきは、原田実がゲストミュージシャンとして、スティール・ギターとドブロの演奏で参加している点です。

カントリー・メイツが演奏を担当したのは、Side 1の「ラヴシック・ブルース」、「マウンテン・デュー」、「知りたくないの」、「ダウン・ヤンダー」の4曲と、Side 2の「ヨーデル・ブルース」、「テネシー・ワルツ」、「フォギー・マウンテン・ブレイク・ダウン」、「愛さずにはいられない」の4曲、合計8曲です。Side 1の「マウンテン・デュー」とSide 2の「フォギー・マウンテン・ブレイク・ダウン」は、パーソネル情報によると両バンドがクレジットされているため、共演または異なるバージョンでの収録の可能性があります。

収録曲

本アルバムには、以下のカントリー音楽の名曲が全14曲収められています。

Side A (Side 1)

ジャンバラヤ
ラヴシック・ブルース
レッド・リヴァー・ヴァレー
マウンテン・デュー
知りたくないの
ダウン・ヤンダー
偽りの心

Side B (Side 2)

ヨーデル・ブルース
新聞売りのジミー少年
テネシー・ワルツ
フォギー・マウンテン・ブレイク・ダウン
キャトル・コール
愛さずにはいられない
テキサス・プレイボーイ・ラグ

これらの楽曲を通じて、当時の日本のカントリー・ミュージックシーンの隆盛とその演奏レベルの高さを知ることができます。このアルバムは、参加したミュージシャンたちの確かな技量と、カントリー音楽への情熱が感じられる貴重な記録と言えるでしょう。

（本記事は本作のライナーノーツの情報を基に作成されています。）

もう一度検索