没収試合

没収試合とは

没収試合（ぼっしゅうじあい）またはフォーフィッテッドゲーム（英: Forfeited game）とは、スポーツの試合において、何らかの理由により一方のチームが試合を続行できなくなったり、重要な違反を犯した場合に、そのチームが自動的に負けとなる特別な試合状況を指します。具体的には、試合が開始されても競技場に出場しない、自ら試合を拒否する、あるいは審判の指示に従わない等が挙げられます。この場合、試合は成立することなく、敗戦扱いがなされます。

野球における没収試合

日本の野球では、公認野球規則7.03に基づき、いくつかの条件に該当する場合に没収試合が宣告されます。例えば、球審が試合開始を宣言してから5分以内に出場しない場合や、故意に試合を遅延させる行為、審判の指示を無視して試合を続行できない場合などがあります。

具体的には、以下のような状況が考慮されます。

• - 試合の開始時刻に守らない
• - 故意の試合放棄
• - 審判の指示を従わずに試合を中止する
• - 適切な準備がされない

これらの状況が満たされると、試合は「0-9」や「7-0」と記録され、先に違反したチームが負け扱いになります。また、この場合、個人記録は通常そのまま残りますが、加害チームがスコアでリードしていた場合、その記録は無効となります。

日本プロ野球における事例

過去には、日本のプロ野球でも何度か没収試合が宣告されています。たとえば、中日ドラゴンズが審判の判定に不満を募らせ、試合続行を拒否したケースや、阪急ブレーブスが似たような理由で試合を放棄した事例があります。

社会人野球や大学野球における違反

日本の社会人野球や大学野球では、選手登録のミスが原因で没収試合が宣告されることが多く見受けられます。たとえば、登録外の選手を起用した場合や、選手が不適切な行動をした場合に没収試合となることがあります。こうしたケースでは、チームは規定違反として扱われ、試合結果が改訂される可能性があります。

高校野球や女子野球における没収試合

高校野球でも、一部の地方大会において、選手の不足やトラブルにより没収試合が宣告されることがあります。また、2020年には新型コロナウイルスの影響で試合が中止されたり、放棄されたケースが多く発生しました。

メジャーリーグベースボールの過去の歴史

メジャーリーグベースボールでは、20世紀前半にはいくつかの没収試合が発生しましたが、徐々にその数は減少しています。悪化した試合状況や観客の乱入が原因となることが多く、特にファンによる騒乱が試合を中断させる要因となります。最近の例としては1995年に行われたドジャースとカージナルスの試合が挙げられます。

サッカーにおける没収試合の規定

サッカーの国際的な規定でも、選手が出場資格を持たない場合、試合を没収し、該当チームに「0-3」で敗戦扱いをする場合があります。これは国際サッカー連盟（FIFA）の懲罰規定に基づくものです。日本においても、Jリーグなどでは、出場資格のない選手を起用することが禁止されており、違反した場合は没収試合が適用される場合があります。

まとめ

没収試合は、スポーツにおける規則を守らなかった結果としてチームが受ける厳しい処分です。そのため、競技者は常にルールを理解し遵守することが求められます。これにより、スポーツの公正性と秩序が保たれ、観客も公正な試合を楽しむことができるのです。

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